駐日大使、小泉首相の靖国神社参拝で厳正な申し入れ

 武大偉駐日大使は422日、小泉純一郎首相が靖国神社を参拝した問題について、日本の武内行夫外務次官に厳正な申し入れを行った。

 武大使は「小泉首相はアジアの隣国の強い反対を顧みず、再び靖国神社を参拝した。これは中国人民の感情を傷つけ、中日関係を損なう、誤った行為である。中国側は、それに強い不満と断固とした反対を表明する」と述べた。

 また「靖国神社はかつて日本軍国主義の精神的支柱だった。現在も中国とアジアの一部の国に対して重大な犯罪行為を行い、日本人民にも大きな被害をもたらしたA級戦犯の位牌が祭られている。靖国神社問題に対する日本の指導者の態度は、過去の侵略戦争に対する日本政府の立場を直接示すもので、日本の今後の発展の道にかかわっている。日本軍国主義の対外侵略拡張最大の被害者である我々は、日本の指導者が、いつ、いかなる形で靖国神社に参拝することにも一貫して断固反対している」と指摘。

 さらに「近代史において、中国に最大の危害をもたらしたのは日本軍国主義である。過去の不幸な歴史に正しく対処することは、中日関係発展の政治的基礎である。これまでに日本の指導者は歴史問題について一連の丁重な約束を行っている。小泉首相も昨年10月、蘆溝橋抗日戦争記念館で侵略を認め、戦争を反省し、中国人民にわびている。これらの約束と態度表明が、まだ記憶に新しいときに、小泉首相は再び靖国神社を参拝した。この行為は13億中国人民の感情をひどく傷つけた。それによって、日本はアジアと世界各国人民の信頼も失った。我々は、そのことに深い遺憾の意を表す」と表明した。

 武大使は「歴史を鑑とし、未来志向に立つことは、中日関係発展の基本である。歴史に対する正しい認識がなければ、歴史から正しい経験と教訓を導き出すことはできず、中日関係を安定させることもできない。中国側が靖国神社を参拝した小泉首相の誤った行為に強い対抗措置をとったのは、両国関係の長期的な発展に着眼したからでもある。中国側の厳正な立場と重大な関心を高度に重視し、着実な措置を講じ、悪い影響を取り除き、今後類似の事件が発生するのを根絶するよう日本側に強く求める」と強調した。