中国の自宅でのネット加入者数は世界第2

 4月下旬、世界標準インターネットユーザーの調査・分析に従事する権威機構のニールセン・ネットレーティングスは、中国のインターネットの発展趨勢に対し調査を行った。上海で発表されたその調査レポートによると、中国の自宅でインターネットに加入する人数は5660万人となり、アジアで自宅でのインターネット加入者数の最も多い国となり、アメリカに次いで世界第2位にランクされ、その後は日本、ドイツ、イギリスが続いている。中国業界の専門家によると、このデータはインターネットの関連産業を大いに喜ばせた。

調査のデータ

 このインターネット市場調査は内蒙古、新疆、寧夏、青海、甘粛、チベット、貴州などの省・自治区を除く中国各地の固定電話線をもつ家庭1000世帯を対象として行われ、調査の範囲は国土面積の65%、人口の95%、インターネット人口の975%に及んだ。

 自宅でインターネットに加入したインターネット人の大多数は16ないし34歳の男性である。ニュースを見るかE-メールを送受信するために加入した人は4割を占め、ソフトをダウンロードし、ネットで世間話をし、ゲームを遊び、音楽を聞くために加入した人は2割を占めているが、ネットで株式取引、求職、ショッピングをする人は1割もない。圧倒的多数のネットマニアによると、電子商取引とネット銀行の応用はまだ十分でなく、大きな発展の潜在力をもっている。

中国で大きな潜在力をもつインターネット市場

 ニールセン・ネットレーティングス北アジア支配人は、中国大陸部のインターネットの家庭での普及率は5%しかなく、アメリカ、韓国、シンガポール、香港などの国・地域の50%の普及率と比べてはるかに低いが、これはインターネットが中国大陸部で非常に大きな発展の潜在力をもっていることを意味していると指摘した。

 中国は世界で人口の最も多い国である。たとえ中国のネット普及率が先進国の半分、つまり25%しか達していなくても、中国に自宅でネットに加入できる人が25700万人いることを意味する。

 中国情報産業部の資料によると、中国のネット加入者は毎月5ないし6%増えており、世界で伸びの最も速い国・地域の一つである。このようなスピードで増えるなら、34年で中国のネット普及率は25%に達することができる。

関係者の分析

 中国科学院インターネット発展研究センター主任の呂本富氏によると、ネット加入者世界第2位の数字はネットマニアのネット経済への直接的貢献が急に倍増することを意味しない。その理由は三つある。一つはネット消費がネットマニアのネット加入時間と関係があり、ネット加入時間が一定のピーク値を超えた時のみはじめて購買力となるのである。二つはマニアの年齢が16ないし34歳までで、消費の主体になることができない。、三つは中国の地理的環境が非常に分散しているものであるため、大都市で展開される電子商取引は特別な拡張能力をもっていない。

 ネットマニア数第2位はネットワーク数字小売り業の発展が速くなることを意味する。例えばMP3、ソフトのロードダウン製品などがそれである。ネットワークの安全製品、例えば殺ウイルスソフト、防火壁製品はマニアの増加につれて大幅に増え、観光、教育、金融サービス業はインターネットで速やかに発展する余地がある。ネットの関連ハードウェア、例えばサーバー、広帯域産業、PC産業もマニアの増加で利益をもたらされるだろう。

外資導入に有利

 中国のインターネット分析士、呂偉鋼氏によると、ネット加入者世界第2位の数字は外資が中国のインターネット業に進出するのに有利である。中国のWTO加盟後、多くの外国投資者はおそらく中国のインターネット市場に進出するだろう。そのため、中国のインターネットの発展趨勢を的確に統計することはネットの発展にとって積極的意義がある。