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中国経済の成長要素となる非公有制経済 蘭辛珍 中国の西部にある青海省から次のような朗報が伝わってきた。今年第1・四半期、青海省西寧市の個人経営・私営経済の発展が喜ばしい情勢に包まれ、全市に登録した個人経営商工業者は5万2687戸、従業員は9万7716人、登録資金は6億4644万元に達し、前年同期比それぞれ31.9%、20%、31.4%増えた。私営企業は3722社、従業員は8万1686人、登録資金は34億2898万元に達し、前年同期比それぞれ20.1%、20.1%、33.5%増えた。 それと同時に、外資企業は上海で投資ブームを盛り上げ、今年第1・四半期に上海で毎日平均7.4件の外資プロジェクトが認可され、総計662件の投資プロジェクトのうち、60%が全額外資プロジェクトである。 専門家は、中国の外資企業、私営企業、個人経営商工業者が増えたことは非公有制経済が中国経済の成長要素となっていることを示すものであると見ている。 拡大された企業の規模
国家工商行政管理総局がこのほど公表した統計レポートによると、中国の非公有制経済発展の顕著な特徴は、企業の規模が次第に拡大され、実力がさらに増強されていることである。私営企業、従業員、登録資金はいずれも大幅に増え、特に登録資金の増加幅はわりに大きいものである。新規登録した全額外資企業のうち、投資総額が1000万ドル以上の大・中型企業はこれまでよりずっと多くなった。 2001年中国で新規登録した外資企業は前年同期比18.64%増え、そのうち、投資額1000万ドルから3000万ドルまでの企業は1829社、3000万ドル以上の企業は210社で、前年比それぞれ35.08%、77.97%増えた。新規登録した企業のうち、全額外資企業は1万4939社に達し、前年同期比30.24%増え、引き続き急速に発展する勢いを保っている。 非公有制経済が発達していない広西チワン族自治区でも、個人経営商工業者が103万5800戸、従業員が151万3000人、登録資金が88億7700万元に達している。
非公有制経済が急速に発展する主な原因は、投資環境の最適化である。 非公有制経済が急速に発展する原因について、中国の市場経済がたえまなく完全なものになり、中国政府が重視し、投資環境が最適化されることにつれて、特に中国という大きな市場が開発・育成段階にあるため、発展の見通しが明るく、非公有制経済を刺激してその発展を促していると見る専門家もいる。 2000年1月1日から中国は「個人独資企業法」を正式に施行し、非公有制経済の発展にすばらしいチャンスをもたらし、非公有制経済企業はいっそう大きな発展空間を獲得した。関係機関などに頼り、その指導を受けていた郷鎮の集団企業は関係機関から離れて、個人独資企業に改め、全額外資企業も急速に増えている。 2001年、中国政府は全国範囲内において「経済秩序を整備し、規範化させる」活動を行い、中国の投資環境を整頓した。国家工商行管理総局が公表した非公有制経済発展レポートによると、監督・管理に力を入れ、市場経済の秩序を整頓し、規範化させて、非公有制経済発展のために公平に競争する環境をつくった。 ゴールデンエージに入った非公有制経済の発展 外資企業の対中国投資が持続的に増加し、外国の大手企業が顕著に増えていることは、多国籍企業が中国市場の前途を楽観視していることをしている。国家工商行政管理総局宣伝処の責任者によると、中国はWTO加盟後、非公有制経済がちくじ国有企業と同等な国民待遇を享受し、非公有制経済の発展がより多くの有利な条件を備えるようになる。 現在中国の各省・直轄市は、非公有制経済発展を速めるために一連の措置を講じている。甘粛省は最近、法人の株持、従業員の自由意志による株式購入、技術・資本・ブランドなど無形資産の株式への転換、投資リターン率の高いプロジェクトによる他省および外国の投資の吸収、省外、国外、非国有企業の国有企業の株式参加と保有、国有企業による混合所有制経済の形成と「一企業二体制」の実行など十項目の奨励政策を制定した。 浙江省は省内のそれぞれ異なる産業に属する100社の著名な中堅企業を重点的に助成し、企業が技術進歩を推進し、企業の情報化を発展させるのを奨励、支持し、中堅企業が同類製品を生産する企業を併合、買収し、その株式に参加し、工業ゾーンに集中し、都市部に集まって発展するのを奨励し、支持している。 専門家は、中国がWTOの規則を実行し、中国が投資環境をさらに最適化させるにつれて、今後数年は中国の非公有制経済発展のゴールデンエージとなるであろうと見ている。
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