71日から海外就職仲介に許可証制度を導入

 中国労働・社会保障部、公安部、国家工商行政管理総局はこのほど合同で「海外就職仲介管理規定」を公布した。海外就職仲介に対して行政許可証制度をとるもので、規定は来月1日から実施される。

 近年、中国では海外で就職する人が年々増えているが、その人たちの合法的権益が侵害される事件が起きている。海外の雇用主に原因があるほか、違法な仲介業者や個人が経済的利益を追求するあまり、海外で就職する人の権益を犠牲にしていることが重要な原因となっている。

 労働・社会保障部などが行った調査で問題が見つかった。一部の機関や個人が未許可で、不法に海外就職仲介業務を行っている。うその情報で人をだましている。さまざま名目で高額の料金を取っている。海外の雇用主と仲介業者が結託し、だましている。海外就職紹介の看板を掲げ、違法移民や詐欺を働いている。これらは正常な海外就職管理秩序を乱している。このため労働・社会保障省は公安省、国家工商行政管理総局と共に、「海外就職仲介管理規定」を定めた。

 規定は「海外就職」について、「中国公民が海外の雇用主と労働契約を結び、海外で労働を提供し、労働報酬を得る就職行為」としている。また海外就職仲介に対し、行政許可制度を導入すると明記し、省レベルの労働・社会保障行政部門が初歩的審査を担当し、労働・社会保障省が最終審査を行い、許可証を発給すると規定している。さらに仲介機関の申請条件、手続き、年度審査、登録、準備金制度について明確に規定し、管理の透明性を高めている。