中央経済工作会議、来年の経済活動を全面的に配置

 129102日、中国共産党中央と国務院は北京で中央経済工作会議を開いた。

 胡錦涛中国共産党中央総書記は当面の国際と国内の情勢、党の第16回全国代表大会の提出した経済活動諸任務の真剣な実行、来年の経済活動の全般的な要求と主要な任務について重要な演説を行った。朱鎔基国務院総理は来年の経済活動について全面的な配置を行った。    

 会議は次のように見る。当面の国際情勢は依然として複雑で深刻な変動の中にある。世界多極化と経済グローバル化の情勢は曲折しながら発展している。国際情勢が全体としては緩和、安定しているという基本態勢は変わらないが、局部が緊張し、揺れ動ぐ状況は依然として続いている。当面の世界経済にいくつかの好転の兆しが現れているが、まだ大きな不確実性がある。われわれはプラスの面を見てとって、自信を固め、チャンスをつかんで、着実に仕事をやり、わが国の経済発展のすばらしい勢いを保たなければならないが、マイナスの面に対しても十分に見積もり、各方面でそれに応対する準備をちゃんと整えなければならない。国内から見て、経済発展の全般的情勢はよいものである。国民経済は持続的かつ急速に成長し、今年の経済社会発展の主要な所期目標は実現することができる。国内総生産は10兆元を上回り、経済総量は新しい段階に上げる。世界経済の成長が緩慢な状況の下で、このような成績を収めるのは並大抵なことではない。 

 会議は、来年の経済活動はまたいくつかの際立った矛盾と問題に直面し、国際経済の不確実な要素が多い、こうした状況の下で、われわれは困難をより十分に見積もり、困難に応対し、それを克服する措置をより周到に考えなければならないと指摘した。 会議は、来年は党の第16回全国代表大会の精神を全面的かつ徹底的に実行する最初の年である、来年の経済活動をりっぱに進め、経済発展のすばらしい勢いを保つことは、闘志を励まし、自信を増強し、党の第16回全国代表大会の確定した奮闘目標と諸任務を実現することに対し、非常に重要な意義を持っていると強調した。 会議は、来年の経済活動の全般的要求を、ケ小平理論と「三つの代表」という重要な思想を導きとし、党の第16回全国代表大会の精神を真剣に貫徹し、内外の環境の変化のもたらした困難とチャレンジに積極的に応対し、内需拡大の方針を堅持し、積極的な財政政策と穏健な通貨政策を引き続き実施し、改革をいちだんと深化させ、対外開放のレベルを全面的に高め、経済構造の戦略的調整を加速し、農業と農村経済を積極的に発展させ、新しいタイプの工業化を力強く推し進め、国民経済の持続的、快速、健全な発展を促進し、速度と構造、品質、効果との相互統一を実現すること、改革、発展、安定の関係を正しく処理し、就職と再就職の仕事を確実にやり、社会保障システムを充実させ、都市・農村住民の生活レベルを高め、社会の安定を保つことに確定した。 会議は次のように指摘した。この全般的要求を実現するには、発展をテーマとし、構造調整を主な手がかりとし、改革・開放と科学技術の進歩を原動力とし、人民生活のレベルアップを根本的目的とすることを堅持しなければならない。経済の安定成長を維持し、社会主義市場経済体制を充実させるという二大任務をめぐって、次の4つの方面を重点的に把握しなければならない。

 一、内需拡大の方針を堅持し、積極的な財政政策と穏健な通貨政策を引き続き実施する。発展を党の執政と国の振興の第1の重要任務とすることを堅持することは、経済活動の重要な指導的原則である。わが国の国内市場の潜在力が大きい。経済発展の旋回の余地が大きく、これはわれわれの強みである。いくらかゆとりのある社会の全面的建設ないし現代化建設全体のプロセスの中で、われわれは終始この強みをりっぱに生かし、内需拡大の方針を堅持し、絶えず充実させなければならない。来年は積極的な財政政策を引き続き実施し、一定額の建設国債を発行する。国債資金をいちだんと有用に使わなければならない。国債資金の使用方向と構造を調整し、最適化させ、力を入れて使用効果を高める。一は力を集中して大きな事をやり、重要なプロジェクトの投入と建設を確保しなければならない。二は農村に向かって傾斜し、農村の生産と生活条件を改善し、農民の収入を増やさなければならない。三は構造調整に向かって傾斜し、技術進歩と企業の技術改造を促進し、経済発展の後続力を強めなければならない。四は中・西部特に西部地区に向かって傾斜し、引き続き西部地区の経済発展を速めるために条件をつくり出さなければならない。五は生態環境整備に向かって傾斜し、耕地の樹林への復原を加速し、持続可能な発展を促進しなければならない。国債によるプロジェクト建設は質を保証し、資金を厳格に管理しなければならない。投資需要の拡大は就職の拡大、人民生活の改善、消費の促進と結び付け、投資と消費の相互促進を実現しなければならない。社会の資金を国の奨励する産業と建設プロジェクトに投じることを引き続き奨励し、導き、低いレベルの重複建設を防止しなければならない。財政の収入を増やし、支出を減らすことを1つの重点的任務としてそれに力を入れなければならない。徴収すべき金は必ず徴収し、使うべきでない金は一銭も使ってはならない。穏健な通貨政策を引き続き実施しなければならない。金融に経済成長を支持する重要な役割を十分に発揮させ、通貨供給量の適度な増加を維持し、銀行、証券、保険業の健全な発展を規範化させ、導く。

 二、構造調整を加速し、経済成長の質と効果を高める。経済構造の調整は長期にわたる戦略的任務である。世界の経済・科学技術発展の新しい趨勢をしっかりと追跡し、わが国の経済発展の実際から出発して、調整の方向と重点を把握しなければならない。経済構造の調整は、しっかりと科学技術の進歩に頼り、確実に経済法規に従わなければならない。各級政府は注意力を指導、規範、監督・管理、サービスに移し、市場経済発展の要求に適応する構造調整の新しいメカニズムをできるだけ早く形成すべきである。産業構造調整の中で、農業の基礎的地位は動揺させてはならない。優位の農産物の発展をめぐって、区域の配置を調整し、農産物の質的安全を確実に保証する。都市化のプロセスを加速し、農民の就職のルートを切り開き、増収のルートを広げる。産業構造の最適化、グレードアップの推進は、新しいタイプの工業化の道を歩まなければならない。ハイテク産業を積極的に発展させ、在来の産業を改造し、グレードアップさせ、就職の拡大に役立つ労働集約型産業の発展を重視する。古い工業基地が調整、改造を加速することを支持する。サービス業の発展を加速し、国民経済に占める第三次産業の比率を高める。新しい経済成長要素を育成し、発展させる。地区経済の配置を合理的に調整し、西部大開発を引き続き推進する。

 三、改革・開放をいちだんと推進し、発展に強大な原動力を提供する。経済体制改革とその他の諸改革を確固として推進し、公有制を主体とし、多種の所有制の経済が共に発展する基本的経済制度を堅持し、充実させなければならない。公有制経済をなんら揺るぐことなく強固にし、発展させなければならず、非公有制経済の発展を揺るぐことなく奨励し、支持し、導かなければならない。改革の深化は実際から出発し、全体的に推進し、重点的に突破し、順を追って漸進し、制度建設とイノベーションを重視することを堅持しなければならない。来年は次の4つの改革に重点的にりっぱに行う。@国有企業と国有資産の管理体制改革を深化させる。A農村経済体制の改革を深化させる。B金融体制改革を着実に実施する。C行政管理体制改革を深化させる。集中的整備を制度建設と結び付けて、市場経済秩序を破壊するさまざまな違法犯罪行為を厳しく取り締まり、法制建設と信用システム建設を強化し、良好な市場環境をつくらなければならない。対外経済活動を引き続き重視し、積極的に確実に進めなければならない。対外貿易を主体とすることと輸出市場の多元化を大いに推し進め、輸出構造を最適化させ、輸出の拡大を奨励、支持し、外資利用の質を高める。

 四、就職と社会保障活動を強化し、人民生活のレベルアップに努める。経済発展を踏まえて、絶えず都市・農村住民の収入を増やし、人民生活のレベルと質を向上させることは、いくらかゆとりのある社会を全面的に建設する根本的目的であり、「三つの代表」という重要な思想を実践する具体的な現れでもある。各クラスの党委員会と政府は引き続き全国再就職工作会議の精神を真剣に貫徹し、諸政策・措置を真剣に実行に移さなければならない。経済を発展させて就職を拡大することに立脚しなければならない。人々を就職の観念を転換するように導き、自ら職を探し、自主的に創業することを奨励、提唱し、いろいろな形式と弾力的なやり方で就職を実現する。社会保障システム建設を加速し、「2つの確保」と「3つの保障ライン」を確実にリンクする。引き続き貧困脱却扶助のための開発の推進に力を入れ、貧困脱却扶助への投入を増やし、貧困脱却扶助のための開発の成果を高める。

 会議は、来年の経済活動の中で、次の4つの点を把握することに注意しなければならないと考える。第一は各方面の配置が積極的かつ穏当で、余地を残さなければならない。第二は力を入れて経済成長の質と効果を高める。第三はマクロ経済政策の連続性と安定性を維持する。第四は社会経済生活の中の際立った問題を積極的に解決する。

 会議は内需をいちだんと育成、拡大し、農業と農村経済の全面的発展を促進し、産業構造調整と西部開発を引き続き推進し、経済体制改革を深化させ、市場経済秩序を引き続き整頓し、規範化させ、対外開放のレベルアップに努め、就職拡大と社会保障を確実にやり、科学・教育による国の振興と持続可能な発展戦略を積極的に実施し、収入増加と支出節減を力強くりっぱに進める面で、来年の経済活動を配置した。