呂秀蓮の「1つの中華」、1つの中国に対抗するもの

 国務院台湾事務弁公室のスポークスマン張銘清氏は1月30日の定例記者会見で、「『1つの中国』の代わりに『1つの中華』を、という呂秀蓮の発言は、1つの中国の原則に対抗するもので、『台湾独立』という分裂の立場を堅持していることを示したものである」と、次のように記者の質問に答えた。

 1つの中国の原則は、両岸関係を改善、発展させるための基礎であり、両岸の対話と交渉の基礎である。我々は1つの中国の原則を明確に認めるよう何度も台湾当局に呼びかけている。しかし台湾当局の指導者は1つの中国の原則を認めることを回避、自身が中国人であることを認めず、自身を『華人』だと言い張っている。『中国人みたいなもの』と自称する台湾当局の要人もいる。呂秀蓮の『1つの中華』発言の本質は彼らと同じものである。

 呂秀蓮の主張は善意に基づくものでも、両岸関係を改善するためのものでもなく、両岸関係を破壊し、新しい緊張をつくり出すためのものである。台湾当局が両岸関係を改善する誠意をもち、台湾同胞の切実な利益を考えているのであれば、海峡両岸関係協会(中国大陸の対台湾民間交流の窓口)と海峡交流基金会(台湾の対大陸民間交流の窓口)が、92年に口頭で『両岸とも1つの中国の原則』を堅持していると表明した共通認識を、両岸の対話と協議の基礎としてきた歴史的事実を認め、受け入れるべきである。

 また、国務院台湾事務弁公室のスポークスマン張銘清氏は30日の定例記者会見で、呂秀蓮の大陸訪問の可能性を、はっきりと否定し、「呂秀蓮の『台湾独立』色は鮮明で、彼女は銭其シンが指摘した、ごく少数の『台湾独立』分子と区別される広範な民進党党員の範ちゅうに入っておらず、『もう1つの範ちゅう』に入っている」と言明した。

 呂秀蓮が最近、台湾「女性運動の提唱者」として、大陸を訪問したいと表明したことについて、台湾記者の質問に答えたもので、張氏は「我々が言っている民進党内の頑迷な『台湾独立』分子とは『台湾独立の党綱領』を堅持し、分裂活動を進め、台湾を祖国から分離しようとしている者である。呂秀蓮の『台湾独立』色は非常に鮮明だ。呂秀蓮は『台湾独立の党綱領』を堅持する立場を放棄し、分裂活動を放棄することを明確に表明し、『92年の共通認識』を明確に認めなければならない。そうすれば、大陸訪問の可能性は出てくる」と語った。