江沢民主席、ブッシュ大統領と電話会談

 江沢民国家主席は10日夜、ブッシュ米大統領と電話で会談し、朝鮮の核問題やイラク問題について意見交換した。

 この中でブッシュ大統領は「米国は中国の朝鮮の核問題に関する立場を重視しており、各方面と共に努力して、朝鮮半島の非核化を実現していきたい」と述べた上で、イラク問題は米国の安全に係わるものだと強調すると共に、この問題での米国の立場を重ねて表明した。

 朝鮮問題について江沢民主席は「我々は各方面が冷静さを保ち、情勢が更にエスカレートするような行動を取ることを避けるよう願っている。我々は、米国が対話を通して関係する問題を平和的に解決する姿勢を示していることを歓迎する。対話の形式は最も重要なものではなく、鍵となるのは双方に誠意があるかどうか、対話で実質的な内容と結果が得られるかどうか、朝鮮半島の非核化の実現に役立つかどうか、米朝それぞれが関心を寄せる問題の解決や朝鮮半島の平和と安定の維持に役立つかどうかだ」と指摘した。

 イラク問題について江沢民主席は、(1)査察を堅持する(2)平和的に解決する(3)国際社会にはイラク問題で共通の認識がある―――の3点を指摘した上で、「イラクは国連安保理決議を全面的、厳格、着実に実行しなければならず、大量破壊兵器を持つことはできない。安保理の団結と権威を擁護し、1441決議をしっかりと実行するよう努めなければならない。これがイラク問題を解決する重要な基礎だ」と強調した。

 双方はまた、中米両国は交流と協力を強化し、互いに関心を寄せる問題を適切に処理し、両国関係の安定した発展を推進していかなければならない、との認識を示した。

『北京週報』日本語版 2003年3月11日