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農業政策などの評価で農民にアンケート調査 農民は何を考えているのか―――。遼寧省の農村社会経済調査グループは先ごろ、同省51の県(市、地区)に住む農民1530世帯を対象にアンケート調査を行った。 ●政策の実施状況について
貧困脱却扶助政策については、「満足」は71.4%、現行の国の穀物買付政策は60.2%だった。農村での税金・費用に関する改革は今、農民が最も関心を寄せている問題だが、これについて知っているかとの質問に対しては、「知っている」が24.1%、「余りよく知らない」が42.6%、「知らない」が33.3%。政策の着実な実施に当たっては、農民に対するPRをさらに強める必要のあることを示す結果となった。 一部の農民は、党の農村政策の実施状況について「やや不満」、あるいは「不満」と回答している。まず第一に、負担が依然として重いことだ。軽減策の実施過程にまだ問題があると考えている農民は19.7%、「不満」は8.2%だった。割り当や資金調達、料金徴収の乱用が深刻で、負担能力は限界だと考えていることが分かった。第二に、貧困支援に一層力を入れる必要があることだ。これについては「普通」と答えたのは24.2%、「不満」は4%。第三に、穀物買付政策が満足できるほど着実に進んでいないことだ。「普通」と回答したのは27.8%、「不満」は12%だった。買付担当機関が価格を抑えたり、農民にあれこれ注文をつけたりして、売り出すのが面倒だ感じているのが原因。第四に、農村での産業構造調整が難しいことだ。25.8%の農民が実施状況に「余り満足していない」と答えている。これら農民は、現在の状況から言えば、産業構造の調整は行わなければならないが、言うは易く行うは難しで、着実に実施するに当たって、政府の指導力が弱い、情報が伝わない、資金が不足している、技術指導が追いつかないといった難題に直面している、と考えている。 ●農村の生活面について
2002年に1人平均の純収入が前年に比べ増えたかとの質問では、17.9%の農民が「減った」と回答した。主な原因は自然災害、農産物価格の低下、経営管理の不備だ。 農村の文化生活に関しては、「満足」が41.1%、「普通」が46.1%で、比較的単調だと考えていることが判明した。「不満」と答えたのは12.9%。 技術訓練は農民の資質の向上や収入増にとって重要な措置の一つだが、これについては45.8%の農民が「満足」と答えている。だが、42.6%が「まだ問題がある」、11.6%が「不満」を示したのは、技術者の数が少ないため徹底した指導ができず、農民の需要を満たしていないと考えているからだ。 農村の医療・衛生状況に関する項目では、42.9%が「満足」と回答し、「普通」と答えた農民も比較的多くて43.2%。「不満」は13.9%で、条件はまだ良くない、人員の資質が低い、医療費が高くて治療を受けられない、との意見があった。 教育は農村発展の持続力の増強、ややゆとりのある社会の全面的な建設にとって極めて重要だが、教育の状況をいかに評価するかとの質問では、50.8%の農民が「満足」と回答し、ここ数年来、教育事業が大きな発展を収め、農村教育が非常に重視され、普及率が向上した考えていることが分かった。「普通」と答えたのは35.3%で、一層強化する必要があり、特に小中学校の教師のレベルが低いのが原因。「不満」は13.9%で、高すぎる教育費が深刻な問題になっており、高校以上では授業料や雑費は負担できないのが主因だ。 農村の治安状況については、「満足」が59.9%、「普通」が34.4%で、「不満」と答えたのは僅か5.6%だった。 ●農村の幹部について 農村の幹部は農村の最基層部にあり、農村経済の発展で重要な役割を果たしているが、農民がほぼ満足していることが調査で明らかになった。郷・鎮(県の下の行政単位)の幹部に対しては、被対象者の1530世帯うち60.1%が「満足」、33.9%が「普通」と答え、「不満」は6%。村の幹部に対しては「満足」が73.5%、「普通」が21.1%だった。「不満」は5.4%で、向上心がない、下部に深く入っていかない、横領や公金による飲み食い、知力不足、指導力欠乏などが原因だ。 村務の公開に関しては、73.5%の農民が「満足」、21.1%が「普通」と回答し、5.4%が「不満」を示した。 また、2003年の農業資金投入については、「増やす」が46%、「前年と同じ」が49.9%、「減らす」は4.1%だった。
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