李肇星外交部部長、朝鮮核問題などについて英外相と電話会談

李肇星外交部部長は5月11日、英国のストロー外相と電話会談を行い、イラク問題、中東問題、朝鮮の核問題などについて意見を交換した。

ストロー外相はイラク問題について「できるだけ早く、選挙による政府をつくることが望ましい」としたうえで、「国連がそのために役割を果たすべきだ」とした。これに対し李部長は「国際社会は、国連の枠組み内でイラクの戦後問題や再建問題を解決する意向で一致している」と強調。イラク再建計画については「イラク国民の長期的利益や、中東・湾岸地域の恒久平和と安定に寄与する計画であるべきだ」とする中国側の主張を述べるとともに、こうした目標の実現に役立つ提案に対して、中国は一貫して賛成の立場を取るとした。

中東問題に関して、ストロー外相は中東和平の最終的解決に向けて米国がこのほど示した「ロードマップ(行程表)」について「中東和平の進展にとって好機」としたうえで、「国際社会はイスラエル・パレスチナ問題が積極的、建設的な方向へ進むよう促すべき」と強調。これに対し李部長は、「ロードマップ」の発表を歓迎する中国側の立場を表明するとともに、「パレスチナとイスラエルが現在の好機を生かして、国際社会の和平促進への努力に協調し、できるだけ早く和平に向けた話し合いを再開してほしい」と述べた。中国の協力としては、英国を含む国際社会と協調し、中東問題の解決に努力する考えを示したうえで、王世傑・中東特使が近く中東を再訪することを説明した。

朝鮮の核問題については、ストロー外相は北京で行われた中米朝3カ国協議を評価した。李部長は、朝鮮の核問題は対話による解決が望ましいとしたうえで、「現在はまだ不安要素が大きいが、話し合いは行われる方がよい。重要なのは関係各国が問題解決への意思を持つことだ」と強調。対話の維持や、事態を悪化させる行動の回避により、北京会談の方向を引き継ぎ、朝鮮半島の非核化の実現や同地域の平和と安定に役立てる必要を訴えた。