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活況を取り戻した映画市場 観客動員数が多いと見られる数多くの映画の上映につれて、新型肺炎(SARS)の影響で一時期は低迷していた中国の映画市場はまた活況を取り戻している。 唐元ト 新型肺炎の影響によって、3月下旬から中国各地の映画館の興行収入が急激に落ち込み、全国の23の省・直轄市の映画館は上映を一時ストップした。 しかし、6月11日から、北京の映画館は上映を回復し始めた。ところが、安全を念頭において観客数が過去の半分ぐらいに抑えられた。6月24日に世界保健機関(WHO)が北京への渡航延期勧告と流行地域指定の解除を発表したため、翌日の6月25日から、興行収入が次第に増えるようになった。 北京市の大手映画会社の「新影連影業有限責任公司」によると、すべての映画館は政府の資金を使って、「赤外線体温測定器」を用意し、館内の空気浄化設備や消毒措置、従業員の防護措置などが防疫部門の検査にパスしてから、営業を回復したのである。 全国で大きなシェアを占めている上海の映画市場は北京より早い6月1日ごろから回復の兆が見え始めた。「環芸映画城」の5月31日と6月1日の両日のみの観客数は過去の約半分に達した。「上海映画城」とそのチェーン館である浦東「新世紀映画城」の1日当たりの興行収入は過去の50〜70%まで回復している。「中国一の興行収入」を誇る「永楽映画城」の入場率と興行収入は80%にも回復しており、上昇の趨勢が続いている。大学入試終了日の6月8日には、上海の少なからぬ映画館の入り口ではチケットを買い求める学生たちの長蛇の列が現れた。 広州市では、はやくもWHOが渡航延期勧告のリストから広東省を削除した5月下旬から、映画市場に活況が現れはじめた。「天河映画城」と「飛揚映画城」は毎日安定した興行収入があるという。 全国から見れば、各地域の映画市場も回復の途上にあり、観客の入場率も興行収入も上昇している。新型肺炎の影響で一時期低迷していた中国の映画市場は谷底から抜け出しつつある。 映画市場の低迷期において、多くの映画館は仕組みや設備の調整、充実を積極的に行い、。映画業のグループ結成のためにお膳立てをした。上海の一部映画館は通風設備を改造し、エアコンに紫外線消毒装置を取り付けた。70余年の歴史をもつ「上海国泰映画館」は、もとの大きな上映ホールを三つの上映ホールに区切り、先進的な設備を据えつけ、サービス施設も増やした。 映画市場では活況が見られるものの、観光業や飲食業はいまいちである。なぜかというと、中国映画グループ公司などの映画会社の新型肺炎抑圧後の映画市場に対する予測に外れたせいもあって、発行した新しい映画の数が余りにも少ないため、旧い映画を上映せざるを得ない映画館がたくさんあり、これが市場の回復に響いたからである、と専門家たちは見ている。 中国映画グループと一部の映画会社はすでにこのことを意識し、新しい映画の発行計画を立てている。上海のある映画会社傘下の18の映画館は20日間に続けて外国の映画を4本上映した。 また、中外合弁の映画館も近いうちに現わすことになる。米AOLタイム・ワーナーが永楽映画城の株式(2850万元)の49%(170万元、現時点では最高のパーセンテージ)を保有することが認められた。
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