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不動産投資潜在力のある中国都市ベストテン 中国の不動産市場における競争が日ましに激しくなり、多くの不動産業者は地域に跨って不動産開発を行うようになっている。各都市の不動産開発投資の潜在力をどう評価し、その都市の不動産市場に進出するかどうかを決めることは、不動産業者がきわめて関心をもつ問題となっている。 蘭辛珍 さる9月10日、中国不動産TOP10研究グループは2003年の中国不動産開発投資潜在力の研究成果を公表した。それによると、中国の不動産開発投資の総合的潜在力のある都市ベストテンは上海、北京、深せん、広州、廈門、寧波、南京、成都、天津の10市である。 中国不動産TOP10研究グループは国務院発展研究センター企業研究所、清華大学不動産研究所、捜房研究院という中国の三つの権威的な機構からなり、2003年5月から9月にかけて、中国の35の大中都市の住宅、オフィスビル、商業用建物について研究を行い、研究の内容は都市不動産の潜在的な需要、当面の需要の状況、市況、潜在的な供給など四つの面にわたり、具体的な評価指標はGDP、市街地の人口、一人当たりGDP、住民の一人当たり貯蓄残高、人口の増加率、都市部住民の一人当たり可処分所得、所得と家屋価格比、一人当たり住居面積、販売面積、完工面積、空き室率、売上高、投資額、吸収率、開発投資額伸び率などである。こうして、最後に都市不動産の総合的開発投資潜在力の結果を割り出すのである。 活発に行われる不動産企業の地域に跨る開発 2003年8月24日、アメリカのハンス不動産会社が投資して北京市朝陽区で建設した「公園大通り」団地は中国建設部産業化促進センター専門家グループの審査にパスし、北京の「AAAクラス」(住宅性能の最高級別、住宅の適用性能、安全性能、持久性能、環境性能、経済性能を含む)住宅プロジェクトとなった。ハンス社は1997年末に中国の不動産市場に本格的に進出したものである。 ハンス社のように中国の不動産市場に投資する外国企業はたくさんあるが、選択する都市が違うだけである。2002年初め、オーストラリア最大の投資銀行であるマッコーリー銀行は上海で「第一中国不動産発展グループ有限公司」を設立し、上海浦東で高級団地「澳麗花苑」を開発した。マッコーリー銀行のほか、ハインズ、オランダINGグループなどの海外基金機構も中国の不動産開発市場に進出した。香港の長実、和黄、新世界中国、恒基中国、新鴻基土地不動産、恒隆グループ、嘉里建設などの大型不動産グループはすでに中国の不動産市場でそれぞれしかるべき地位を占めている。 中国はWTO加盟後、建築分野で対外開放をさらに拡大した。不動産業では、高級ホテル、高級マンション、ゴルフ場などが外国の独資経営を認めないほか、不動産プロジェクトには制限がない。統計によると、現在世界最大の225社の国際工事請負会社のうち、140社が中国で業務を展開している。中国は120社の中外協力、共同経営の建築工事設計事務所の設立を認可した。中国の多くの主要都市のランドマークとしての建築物のうち、外国人建築業者が建築したものは少なくない。北京を例としても、建て売り住宅の10%以上は外国業者が設計したものである。青島市にある400余社の不動産開発会社のうち、外資の会社が82社もある。 外国の不動産会社と比べて、国内の不動産企業はいっそう活発に地域に跨って投資している。中国不動産業界の先頭に立つ万科グループの開発プロジェクトは東部沿海各省の省都都市くまなく分布している。深せん金地グループが深せん、北京、上海で行う不動産開発はすでにスケール化されている。 2003年初めに、広州市の不動産業者も投資の範囲を全国に広げた。広州富力土地不動産グループは31億6000万元という大金を出して北京の国有地入札額最大の不動産開発プロジェクトを手に入れた。珠江、合生は共同で北京で開発を行うほか、天津、上海、杭州でもプロジェクトの開発に拍車をかけている。 TOP10の指導的意義 中国の不動産市場の急速な発展および莫大な利益は不動産業者を引き付けているが、不動産投資家は中国の不動産発展の地域間の差異をよく知らないため、投資にかなり慎重な態度をとっている。多くの外国不動産業者は中国の市場に進出しようとしているが、どの都市に投資したらいいか決めかねている。ハンス社は2年余りの調査をしてからようやく中国市場に進出したのである。 国務院発展研究センター企業研究所の陳小洪所長は中国の不動産開発投資潜在力都市ベストテンについての研究により、投資家は異なる都市の不動産市場をはっきり認識することができると語った。 中国の不動産TOP10研究結果によると、中国の不動産開発投資潜在力都市ベストテンは次の三大の特徴がある。 一、 区域の分布から見ると、三大都市圏の代表的な都市(上海、北京、広州と深せん)は当面の不動産市場で最大の開発投資潜在力のある都市であり、東部都市の不動産開発投資潜在力は中・西部の都市より優れている。都市ベストテンの90%は東部にある。東部の都市のうち、長江デルタにある上海、寧波、杭州などの都市は上海を中核とする都市群の強みを見せている。 二、 都市の規模から見ると、規模の大きい都市は持続的な、安定した不動産市場の需要があるだけでなく、大都市の市場にスペースがあることから、不動産企業はプロジェクトを実施する過程で、投資市場を確定する余地がかなりあり、市場の差異をめぐって競争することができる。 三、寧波、杭州などのような空き室の消化能力と市場吸収能力の強い都市は、都市と不動産の規模が北京や上海などの特大都市に及ばないにもかかわらず、強い市場吸収能力とかなり低い空き室率によって、開発投資の面でかなり大きな潜在力がある。 「この三つの特徴にもとづいて、不動産業者は投資しようとする都市を選び、投資のリスクを小さくすることが完全にできる」と陳小洪氏は語った。 投資は集中して行われるか 中国の不動産開発投資は地域間にずっとアンバランスが存在している。中国の不動産開発投資潜在力都市ベストテンが公表されてから、このアンバランスがさらに深刻化すると心配する人がいる。 北京市建設委員会の王富祥技師は「中国の不動産開発投資潜在力都市ベストテンは疑いもなく、不動産業者の関心をあつめ、多くの不動産業者が同じ都市に投資する局面をつくり出す可能性が大いにある。投資の集中は、その地の不動産市場の競争を激化させ、その他の都市の不動産発展に資金不足を来たすことがある」と語った。 しかし、捜房研究院高級アナリスト、中国不動産開発投資潜在力プロジェクト責任者の汪勇氏によれば、中国の不動産開発投資潜在力都市ベストテンのランキングによって、集中的に投資するようなことはないだろう。「不動産はかなりは総合的なものであり、市場の潜在力、人材の備蓄、資金などはいずれも主な要素であるため、不動産業者は理性的に投資する都市を選ぶだろう」。 中国の不動産開発投資潜在力都市ベストテンのランキング
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