細菌戦訴訟 原告代表の王選氏が証拠収集のため渡米

日中戦争時の旧日本軍による細菌戦に対し、謝罪や賠償を求めて日本政府を提訴している中国原告団は10月27日、「細菌戦訴訟二審第3次原告団作業会議」を浙江省寧波市で開いた。会議には浙江省各地や湖南省常徳市から訪れた原告、被害者、調査会代表、学者60人以上が参加。会期中、原告団は12月4日に開かれる二審第3回目公判について、一連の準備作業を行った。

原告団メンバーの王選氏は、世界抗日戦争史実保護会の招きに応じ、近く復旦大学の学生を引率して再度渡米する予定。米国立公文書館で、日本が中国侵略期間中に行った細菌戦の資料を閲覧し、2カ月をかけて訴訟の証拠を収集する予定。

王選氏は9月に単身渡米し、国立公文書館で第2次世界大戦中の中国と関係ある資料の目録1千ページ余りを作成した。そのうち、中国に直接関係する部分だけで200ページに上る。帰国後、王選氏は同資料を3部作成し、北京大学、復旦大学、南京師範大学にそれぞれ1部ずつ贈呈した。これら資料は、これまで国内で行われた一連の調査結果を補強し、さらに詳細な資料・根拠を提供するもの。