遺棄化学兵器の最終処理を急げ

チチハル市フラルキ区にある日本の遺棄化学兵器の委託管理施設にこのほど、密封処理された砲弾724発がまたも運び込まれた。施設にはこれまでも500発以上が保管されていたが、さきに約2・5倍の量が収容できるよう拡張された。最終処理までにはまだ長い期間が必要なようである。

防化研究院の束富栄副研究員は11月14日、「最終処理にはまだ数年が必要だ」と指摘し、今後もさらに多くの遺棄化学兵器が発見される可能性があり、最終処理地域の環境影響調査などが必要で、最終処理に着手できるのは2006年以降になるだろうと語った。

また外交部筋は11月13日「中日双方が調印した条約の規定によると、中国で発見された化学兵器は2007年までに最終処理を行い、期間内に終わらない場合は5年延長される」と説明した。

いまのままでは残された時間は少ない。2007年までに処理を終えるには、これまでの日本側の努力では足りず、進展も非常に遅い。このペースでは、日本が2007年までに処理を終えるのは難しそうである。