読者の皆様へ

 本号掲載の「中国で就業する6万人の外国人」は、非常に興味深い一文で、多くの外国人が中国で職を求め、暮らしているということを私たちに教えてくれており、これらのエピソードは、中国という大きな門戸が確実に世界に向けて開かれたことを如実に物語っている。中国がWTO加盟を承認されるやただちに、世界には中国の人材の大量流失を懸念する声が聞かれた。こうした懸念には根拠がないわけではなく、正直なところ、国際的な人材競争の中で、中国は確かに決して強い地位にはないと言える。しかし、これは、中国には少しも強みがないということではなく、むしろそれとは逆に、中国は、国内外の優秀な人材を引き寄せる独自の魅力を具えているのである。それはたとえば、広大な市場、安定した環境、明確で弾力的な政策といった強みである。まさにこうした強みが、すでに6万人を超す外国人を引き寄せたのであり、中国経済の発展につれて、世界の優秀な人材が続々と中国に流入し続けると思われる。私たちはむろん、中国駐在の外国企業に人材が「引き抜かれる」ことを軽視してはならず、自らの吸引力を高める措置を講ずるべきであり、それこそが積極的姿勢というものである。さらに、外国企業に勤める中国の人材に目をやれば、彼らは単に外国企業に奉仕しているだけでなく、同時に中国の経済建設に間接的に一定の貢献をしているのであり、ある意味で、彼らは「流出」はしているが「流失」はしていないのである。総じて言えば、国際的な人材交流の加速は大勢の赴くところであり、過度に懸念する必要はまったくないのである。

 今年、本誌の内容が改められてから、賛意やお褒めの言葉またはご提案を表明するお便りを多くの読者からいただいた。とりわけ、バングラデシュの中国駐在大使であるフマユーンA.カマル氏とマレーシアの中国駐在大使館参事官であるチェ・カスナー女史は、お便りの中で、本誌スタッフに対する祝意と兄弟姉妹のような暖かいお気持ちを表明されていて、私たちは深く感動させられたが、間もなく私たちはそれらのお便りを発表させていただく所存である。お便りをお寄せ下さった方々ならびにその他の皆様のご意見、ご提案に対しては、本誌の改善のために、真剣に検討した上で、これを取り入れさせていただくこともあるかと思う。

 最後に、皆様に黎海波氏を紹介させていただきたい。これからは、彼が本誌の編集長を担当することになり、私はこの職務をおりて、発行人ならびに社長の任務に専心することになる。黎氏は、私の古くからの同僚であり、お気づきの方もいるかもしれないが、彼はずっと「コラム」の欄を担当してきた人物である。黎氏を心からお祝いするとともに、彼が本誌に新しい息吹をもたらしてくれることを望むものである。

林 良旗

北京週報社 社長

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