全人代第5回会議閉幕 

 中国第9期全国人民代表大会第5回会議は315日午前、一連の決議案を採択し、国務院が提出した「政府活動報告」はじめ計画報告、予算報告、全人代常務委活動報告および最高人民法院(最高裁判所)、最高人民検察院(最高検察庁)の2つの活動報告などを承認し、閉幕した。

 閉幕会議は李鵬・会議執行議長・議長団常務議長が主宰した。

 会議には党と国家の指導者、江沢民、朱鎔基、李瑞環、胡錦涛、尉健行、李嵐清の各氏はじめ代表2813人が出席した。

 会議はまず決議案を採択し、「政府活動報告」を承認した。決議は「報告の昨年の政府活動に対する回顧は実事求是(事実に基づいて真理を求める 実際に即して物事を進める)のものであり、今年の政府活動の主要な任務と措置は積極的で、実際的なものである」と述べている。

 中国の世界貿易機関(WTO)加盟1年目の発展要綱として、「政府活動報告」は内需を拡大、創出し、経済の比較的大きな成長を促す方針を打ち出した。WTO加盟の新情勢に対応し、対外開放水準を全面的に高めることを約束した。引き続き市場経済秩序を大いに整頓、規範化し、政府の役割転換を一層進め、政治の良き気風づくりを強化することを打ち出した。内需拡大の重要措置として、報告は今年1500億元の長期建設国債を発行し、西部開発、重点企業の技術改造、「南水北調」(長江水系から北部の水不足地域に水を引く事業)、北京・天津地区の水資源保護事業および国債継続事業に充てるとしている。

 会議は2つの決議案を採択し、国務院が提出した2002年国民経済・社会発展計画、2001年国民経済・社会発展計画執行状況と2002年国民経済・社会発展計画案に関する報告を承認した。また国務院が提出した2002年中央予算を承認し、2001年中央・地方予算執行状況および2002年中央・地方予算案に関する報告に同意した。

 計画に関する報告は2002年の経済成長目標を7%前後としている。

 会議は表決によって決議案を採択し、李鵬・委員長が行った全人代常務委活動報告を承認した。決議は「常務委は立法活動を一層強化、改善し、立法の質を高め、任期内に中国の特色をもつ社会主義法体系を一応形成する目標を達成するため努力しなければならない」と提起している。

 会議は表決によって、第10期全人代代表の定数・選出問題に関する決定を採択した。それによると、第10期全人代代表の定数は3000人を超えず、来年1月末までに選出される。

 会議は香港特別行政区とマカオ特別行政区の第10期全人代代表選挙に関する2つの弁法(規則)を採択した。

 会議はそれぞれ最高人民法院の活動報告と最高人民検察院の活動報告を承認する2つの決議を採択した。両決議はそれぞれ裁判所、検察庁に対し法に基づいて裁判、検察機能を遂行し、司法の公正を図り、裁判・検察改革を一層進め、作風(業務の進め方、姿勢など)を改善し、能率を高め、自覚をもって人民大衆の監督を受け、隊列(職員)の資質向上に努め、清廉な政治(政治の浄化)に確実に力を入れ、社会主義近代化と社会の安定に強力な保障を与えるよう求めている。

 最後に、李鵬委員長があいさつし、次のように述べた。

 第9期全人代第5回会議の諸議題はすでに完了した。会議は成功を収めた。これは民主・団結の、真理を求め・実際を重んじ、人心を奮い立たせ、勇躍前進させる大会だった。

 2002年の活動任務は重いが光栄あるものだ。今年の活動をうまく進めるカギは思想を解放し、実際に即し、時代と共に進み、作風を転換することである。足を地につけて、着実に仕事をし、勤勉・節約に努め、刻苦奮闘しなければならない。各級の国家機関はよい作風の確立によって、人民大衆との密接な結びつきを維持し、全国の各民族人民を団結させ、各方面の力を結集して、中国の特色をもつ社会主義建設の大事業に身を投じなければならない。

 第9期全人代の任期はあと1年ある。人民の負託を忘れず、つねに盛んな生気と高い士気を保ち、憲法と法律によって付与された職責を全力で遂行し、今期人代の諸任務を立派に完遂しなければならない。各代表がそれぞれの持ち場に帰った後、今大会の精神を積極的に宣伝し、先頭に立って諸決議を実行し、広範な幹部、大衆を結集し、新しい精神状態と優れた業績で、中国共産党第16回代表大会の勝利開催を迎えるよう希望する。

 江沢民同志を中核とする党中央の指導の下に、ケ小平理論と党の基本路線を導きに、「3つの代表」(先進的生産力発展の要請、先進的文化前進の方向、最も広範な人民の根本的利益を代表すること)の要求に従い、心を1つにし、開拓・進取の精神で、わが国を富強の、民主化、文明化した近代的社会主義国に築き上げるため奮闘努力しよう。