野中氏ら6個人4団体に緑化事業国際協力賞

 中国共産主義青年団中央と中華全国青年連合会は14日北京で、中日両国の民間緑化協力における優れた貢献に感謝するため、6人の日本人と日本の4団体の代表に、「母なる河を守る行動国際協力賞」と「母なる河を守る行動国際協力特別賞」を授与した。

 授与式は同日開幕した「中日青年環境保護協力フォーラム」で行われた。受賞したのは小渕恵三元首相未亡人の千鶴子さんと娘優子さん、自民党の野中広務元幹事長と古賀誠前幹事長、太田昭宏公明党幹事長代理、二階俊博保守党幹事長、日中友好協会、日本青年団協議会、日本青年会議所と東京青年会議所の6個人と4団体。

 過去2年余り、これらの個人と組織は小渕元首相が19997月に設立を提唱した、総額100億円にのぼる「日中緑化交流基金」運営に積極的にかかわり、中国の生態環境の改善と中日青年の相互理解増進で際立った成果を収めた。

 この資金は主に、共青団中央が1999年に提唱した「母なる河を守る」行動に使われ、事業の具体的実施は中華全国青年連合会と日本の9つの民間団体が担当している。

 これまでに内蒙古、遼寧、江西など11省・自治区・直轄市で14の生態系緑化事業を繰り広げ、3420ヘクタールに造林し、計27640万円の基金を利用した。

 日本の林業専門家と中国の国家林業局の検査によると、これらの緑化事業の苗の活着率はいずれも85%以上で、北方の砂漠化地区および長江、黄河、珠江流域の緑化が大きく進展したという。

 野中広務氏は授与式であいさつし、「植林活動は国境を越えられる。両国青年の環境分野の協力で、『緑化』という全世界の戦略的難題が解決されるだけでなく、相互理解増進の貴重な機会が提供された」と述べた。

 さらに「共青団中央は深い志をもった、清潔で、信頼できる組織であり、このような協力はさらに続けられるだろう」と述べた。

 二階氏は「来月、中国側代表が交流のために日本に赴く。また日本人の参加する世紀森林事業が922日に北京の長城付近で行われる。中日民間緑化活動は中日友好の象徴であり、『緑』が日中のきずなを一層かたくしつつある」とあいさつした。

 今回のフォーラムは2日間の予定で、開会式には400人余りの両国代表と青年ボランティアが出席した。