フロンベイル市観光の概況

 フロンベイル市は内蒙古自治区の都市の一つで、中国の北東部に位置し、面積は25万平方キロ余り、人口は272万人、13の県クラス市(旗)を管轄している。

 フロンベイルは中国北部に住む遊猟・遊牧民族の発祥地の一つであり、蒙古、ダオール、オウンク、オロチョン、ロシア、朝鮮、漢、回、満州など36の民族がここで睦まじく集まって住んでいる。フロンベイル草原は見渡す限りの野原で、世界でも名が聞こえている。広大な大興安嶺では松林は風に吹かれて音を立てている。美しいフロン湖、ベイル湖は青い水をたたえている。モニゴロ川が曲がりくねりながら流れ、「天下一の曲がりくねった川」と称されている。ナダム大会、アウバウ祭り、かがり火祭り、サービン祭り、バスク祭りなどの少数民族の祭りのイベントは人々を引き付けて帰るのも忘れさせるほどである。フロンベイルのヒツジの丸焼き、すべての料理が魚でつくった宴会を観光客はなかなか忘れることができない。

 ナダム モンゴル語で「娯楽」または「遊び」の意味であり、蒙古族の昔から行われている大衆的な集いで、夏の7月と冬の12月に催される。主なイベントは、伝統的な男子三項目の競技――競馬、レスリング、アーチェリーがある。冬季にはまた、馬引きそり、ラクダ引きそり、競馬、レスリングなどの活動がある。

 アウバウ祭り アウバウはモンゴル語で「高く積み上げられたもの」の意味で、つまり草原の高い山の上で石を積み上げて数段のある円錐体の台をつくり、その上に旗竿を立てて、色とりどりの帯または旗を掛け、毎年の6月から8月までの間に、吉日を選んで行う活動である。祭る時、人々はアウバウをめぐって時計の針の回る方向に沿って三回り、カネと食物をアウバウに投げ、気候が順調で、羊や牛が肥えることを祈る。

 かがり火祭り 毎年の618日に催されるオロチョン族の伝統的な祭りである。

 サービン祭り 「サービン」はオウンク語で「歓楽、融和」という意味で、毎年の618日に催される。

 草原風光の旅 フロンベイル草原は世界でもまれに見る大草原であり、純天然で、汚染と公害がない。ここでは青空、緑したたる牧草をいたるところで見られる。観光客は牧畜民の家を訪れ、蒙古パオに泊まり、民族風味の料理を賞味し、民族の歌と踊りを鑑賞することができる。また、馬やラクダやロロ車に乗る楽しみを満喫し、縄を結んだ輪で馬をひっかけて捕る技や、馬の調教、競馬、レスリングなどの実演を観賞することもできる。

 フロンベイルの地方風味

 民族風情の旅 フロンベイルは36の民族からなる団結して睦まじい大家庭である。各民族はみな、全く異なる民族風情を保っており、そのうち、蒙古族、オウンク族、オロチョン族、ダオール族、朝鮮族とロシア族の風俗がことに際立っており、依然として伝統的で、素朴な風俗習慣を保っている。

 森林風光の旅 フロンベイルは森林の故里という美称があり、大興安嶺の53.39%の林地がフロンベイルにあり、夏は理想的な避暑の地と休暇地である。ここでは、野生動植物と原始林の景観を観賞し、森林探険、狩猟、標本採集を行うことができる。冬は、森林氷雪景観を観賞し、氷の上で釣りを楽しむことができる。

 氷雪風光の旅 フロンベイルの冬季は長く、氷雪資源は豊かである。ここでは草原の雪景色、森林、川と湖の氷雪風光、氷上の魚捕り、ラクダ(馬)引きそり競技、寒中水泳、市内氷雪遊園会(氷雪彫刻)などを観賞することができる。

 開港場風情の旅 フロンベイル市の北西部と南西部はロシア、モンゴルとそれぞれ接し、国境線の長さは168582キロに達する。満州里市は独自の特徴をもつ開港場都市と観光都市であり、ロシアと地続きで、「ユーラシア・ランド・ブリッジ」という美称があり、中国最大の陸路開港場で、壮観な国門がここに聳え立っている。エルグナ市はロシアと川で隔てられ、船に乗って国境川を遊覧すれば、異国の風情と両岸の風光を満喫することができる。

精選された観光コース

 日本、韓国――北京――フロンベイル市

 草原風光と開港場三日観光 ハイラル――中国侵略日本軍の要塞遺址――フホノル観光リゾート――満州里の国門、相互貿易区――ザラノル博物館(マンモス、古人類の頭骨化石)――ダライ湖小河口(料理がすべて魚を使ってつくられた宴会)――ハイラルに戻る。

 森林風光二日観光 ハイラル――西山国立森林公園(クス松)――鳳凰山荘(山でとれる野生野菜、野生果実で醸造した酒を賞味し、山荘別荘に泊まる。冬はスケートやスキーをすることができる)――ハイラルに戻る

 民族風情・開港場二日観光 ハイラル――中国侵略日本軍のハイラル要塞遺址――ジンズァンハン観光リゾート――エルグナ市の中ロ国境川――ロシア族の家庭での交歓(ロシア風料理を賞味する)