実り多い成果をあげた博鰲アジアフォーラム

 博鰲アジアフォーラム第1回年次総会は41213の二日、中国海南省博鰲市で開催された。閉幕式では、ラモス・フォーラム年次総会理事会議長・フィリピン元大統領は、今回のフォーラム年次総会が成功を収めたと宣言した。

 博鰲アジアフォーラムは20012月に発足し、初めて本部が中国に設けられ、定期的に固定した場所で合議を催する非公式、非営利の国際組織である。今回の年次総会は中国ないしアジア地域の最も重要な国際交流活動の一つであり、空前の盛況を呈し、参会者はきわめて広範で、48ヵ国と地域の政府高官、専門学者および実業家など2000人がそれに出席した。同フォーラム事務局執行総監督の姚望氏は、参会人数が予想をはるかに超え、申し込み期限が締め切ったあとでも、多くの人が続々と駆けつけてきた語った。

 同年次総会の会期は2日間だけだったが、内容は豊富多彩であった。「新しい世紀、新しい挑戦、新しいアジア――アジア経済の協力と発展」というテーマをめぐって、2つのテーマ大会、6つのテーマ昼食会、7つの議題シンポジウムを催し、参会者は対話と討論を通じて幅広く共通の認識に達した。世論は、これはアジアフォーラムの影響力が日ましに大きくなっていることを具現するだけでなく、アジアフォーラムの開放性、国際性が逐次強区なったことをも意味していると見ている。

 同年次総会はアジア各国が経済の協力と発展を強化する情報を伝達し、フォーラムを発展させるために重要かつ確固たる一歩を踏み出した。

 「協力と対話はアジアの繁栄を実現する時代の要請である」、「世界経済の新しい情勢を前にして、アジア諸国はチャンスをつかみ、互いに協調し、強みを補完しあい、新しい局面を切り開くべきである」、「中国の発展がアジアの繁栄を促進する」……。これはアジア諸国の代表が演説と発言の中で示した一般的な見方である。

 博鰲アジアフォーラムという対話と交流の形式に対し、参会者は高く評価し、博鰲アジアフォーラムはアジア諸国と地域間の対話と協力に新しいキャリヤーを提供し、アジアに既存する協力メカニズムと組織に対する重要な補充であり、独特な役割を果たすであろうと見ている。

 フォーラム事務局長に当選した張祥氏は、第1回年次総会が成功裏に開催されたことは、アジア地域の経済協力が各国と各界から幅広く注目されていることを示しており、博鰲アジアフォーラムは多段階、多ルートの対話プラットフォームとしてすでに世人に認められていると語った。

3方面で成果を上げた

 まずは参会各国が幅広い交流と対話を成功裏に行った。

 次に交流を通じて、共通の認識に達した。アジアの発展は各国との連帯と協力、協調と相互補完が必要である。同フォーラムはアジアの協力のためにおよびそれを世界経済の大きな流れに合流させるために積極的な貢献をするだろう。

 第3に、第1回年次総会は全加盟国が参加する大会を開いて、規約を可決し、理事会と理事長、事務局長を選出し、フォーラムの今後の発展の基礎を築いた。

 中国の朱鎔基総理は年次総会であいさつを述べ、基調演説を行った。朱総理はまた同年次総会に出席した日本の小泉純一郎首相、タイのタクシン首相、韓国の李漢東首相とベトナムのグエン・マイン・カム副首相ら外国の政府首脳と会見し、区域経済の協力と発展の強化および二国関係などの問題について意見を交換した。

 ラモス・フォーラム理事長はフォーラムの最後の記者会見の席上で次のことを明らかにした。博鰲アジアフォーラム第1回年次総会の成功裏の開催は、率先のよいスタートである。参会代表はみな統一されたアジアの声を形成するのがとても重要であることを認識した。同フォーラムはアジアに既存する協力メカニズムと組織に対する重要な補充であり、独特な役割を果たしていくものと信じる。

 会員の要請に応じて、今後、フォーラム理事会は四半期ごとに一回会議を開き、第1回理事会が3ヵ月後北京で開かれ、第2回と第3回の会議がそれぞれ東京とソウルで開かれる。

日ましに拡大される影響力

 昨年に発足した博鰲アジアフォーラムによって、世界で面積が最も大きく、人口が最も多いアジアが固定した場所で定期的に会議を開催する非公式、非営利の開放的な国際会議組織をもつようになった。アジアフォーラム本部事務局の説明によると、1年前に開かれたアジアフォーラム発足大会と比べて、参会人数は500人から2000人に激増し、参会する国と地域は26から48に増えた。その中に政府高官のほか、国際経済発展協力組織の責任者、国際経済問題の専門家と実業家もおり、博鰲アジアフォーラムの開放性と広範性を十分に示している。

 人々の注目を集めたのは、今回の年次総会に出席する代表の中に、国際的に有名な企業の責任者が約200人いることである。商工業界の人々がアジアフォーラムの対話と交流に参加したため、第1回年次総会の「新しい世紀、新しい挑戦、新しいアジア――アジア経済の協力と発展」というテーマにいっそう実質的な意義と操作性をもたせ、同時に、アジアフォーラムが実業家たちに対し大きな吸引力もっていることを十分に示している。

博鰲アジアフォーラムの重要な役割を大々に称賛

 同フォーラムの発起人の一人であるラモス・フィリピン元大統領は次のように語った。博鰲アジアフォーラムはアジア地域の発展と繁栄の促進に役立つだけではなく、全世界にも深遠な影響を及ぼすことができる。今回の年次総会は平和、平等、公平を基礎をとして開かれた集会であり、各国の代表は兄弟の精神で互恵と協力、経済貿易発展の促進について有益な探究を行うことになろう。

 同フォーラムのもう一人の発起人であるホーク・オーストラリア元首相は次のように語った。フォーラムの発足を発起してからいままでのわずか数年間に、国際情勢に大きな変化が生じ、世界経済の成長がスローダウンする状況の下で、フォーラムの重要性はとくに際立っている。ホスト国である中国は昨年WTOに加盟したが、これはアジアないし世界の発展と協力の促進に積極的な影響を及ぼすだろう。

 オチルバト・モンゴル元大統領は、当面の発展状況から見て、博鰲アジアフォーラムはアジア地域における最も影響力と前途があるフォーラム組織となる。フォーラムは絶えず拡大され、発展しており、アジア地域の人民生活の改善と経済の成長をいちだんと促進するだろうと語った。

 レガリ・パキスタン元大統領は、フォーラムはすでに構想から現実に変わり、各国政府、学術界、商工業界の対話と交流を全面的に推進するプラットフォームとなる望みがあると語った。

 ビスタ・ネパール元首相は、フォーラムはアジア諸国の貧困問題を解決し、経済グローバル化のチャレンジに共同で対処する面でより大きな成功を収めるものと信じると語った。

 韓国の李寿成元首相は、いま世界がアジアの声に耳を傾ける時であり、アジア地域の人々は互いに経験を学びあい、ともに直面している問題を解決すべきであると語った。

 香港上海銀行有限公司のエルドン総裁は、今日、博鰲が世界の関心を集める焦点の一つとなるものと信じる、新世紀のアジアは新しいチャレンジに直面しており、協力を強化し、世界にわれわれの共通の声を聞かせる必要があると語った。

 ネパールカトマンズ管理学院のシャルマ学長は、フォーラム第1回年次総会はこれほど多くの国の政界、商工業界、学界のハイレベルの人々の呼応を得たこと自身はフォーラムが権威性と呼びかける力をもっていることを物語っていると見ている。

 米オンラインの司徒凡高級副総裁は感慨深げに「博鰲の景色は一流なものである。今日ここに集まった人々もアジアのエリートであると信じる。彼らが他人の長所を広く吸収し、意思を疎通しあうことは、アジア諸国の政府と実業界がよりよく政策決定を行うのに役立ち、同時に欧米にとっても極めて大きな利点がある」と語った。