全国婦女連と日本ピースリンクスがシンポジウム

 中華全国婦女連合会と日本ピースリンクスが416日北京市内のホテルで「女性の社会進出」、「児童の教育」をテーマとするシンポジウムを開催した。

 開幕にあたり、顧秀蓮全国婦女連副主席が要旨次のようなあいさつを述べた。

 今年は中日国交正常化30周年にあたる年であり、中日両国の間での行事として「中国文化の年」、「日本文化の年」のイベントが先般東京でその幕を開いた。両国の民間においても、さまざまな形で祝賀行事がおこなわれることになっている。歴史をかえりみることは、よりすばらしい未来を切りひらくためであり、われわれは先人たちがいばらの道を切りひらいて、心血を注ぎ、汗水を流してかちとった中日両国善隣友好の平和な環境を大切にしなければならない。わたしたちは両国国民が世々代々仲良くしていくことを心から願っている。

 今日、わたしたちはここにおいて、女性と密接な関連のあるテーマをめぐって討論することになった。わたしたちは今回のピースリンクスのみなさんとの交流が幸先よいスタートとなることを願っている。

 つづいて、橋本久美子日本ピースリンクス会長(橋本竜太郎元首相夫人)が要旨次のように述べた。

 今日、この会場で私共女性とかかわりのあるテーマ、教育とかかわりのあるテーマをめぐって意見交換をし、有意義なひとときを共に過ごすことになった。このたび、時あたかも日中友好30周年を迎えるに当たり、帰国の婦女連との交流が実現した事をまことにうれしく思っている。日本と中国はさかのぼれば長い歴史があるが、私ども今を生きる女性の立場で、現在直面している諸々の問題をお互いに胸襟を開いて、率直に話し合い、相互理解を深め、実り多い語り合いの場としていただけるよう願っている。

 開幕のあいさつのあと、憑曼東全国婦女連組織部組織処長が「女性の政治参加を促すマクロ政策の策定と実現を促す全国婦女連」というテーマで基調講演をおこなった。

 つづいて、日本側の加藤睦子さん(参議院議員加藤修一氏夫人)が「男女共同参画社会について」というテーマで基調講演を個おこなった。

 そのあと、路徳珍中華女子学院社会女性学部助教授が「女性は社会の持続可能な発展を促す面で重要な役割を果たしている」というテーマで基調講演をおこない、日本側からは古賀淑子さん(衆議院議員古賀誠氏夫人)が「女性の社会参加」というテーマで基調講演をおこなった。

 講演のあと二つのグループに分けれて討論がおこなわれた。

 午後のセクションでは、「子供の教育」というテーマをめぐって、中国側と日本側からの基調講演があり、また、二つのグループに分けれて討論がおこなわれた。

 今回のシンポジウムは、所期のとおり、中日両国の女性たちの相互理解と友情を深めるうえで大きな役割を果たすことができた。

 閉幕にあたり、阿南史代中国駐在日本国大使阿南惟茂氏夫人が、友好的な約定で中国語であいさつを述べ、韓秋芳元日本駐在中国大使楊振亜氏夫人が日本語であいさつを述べた。

 この日の夜は、阿南史代女史のご招待で、日本国駐中国大使公邸で、日本料理を賞味し、大使館員の昆曲の出し物を鑑賞した。中国側からも日本の歌、太極拳などが披露された。

(林国本)