5月の中国工業生産 98年以来最高の伸びに

 今年5月の中国の工業生産は製造業と輸出に強く引っ張られ、1998年以来の月間伸び率最高となった。

 国家統計局が11日発表したデータによると、5月、工業生産額(付加価値ベース)は前年同月比12.9%増の2617億元で、伸び率は前月を0.8ポイント上回った。15月の累計は11680億元で、前年同期比11.6%増となった。

 国家統計局は、製造業が工業生産の大きな伸びを引っ張る主要な原動力となり、工業製品の輸出が急速に回復したことが工業生産の大きな伸びを促す重要な要因となったと指摘している。

 統計によると、5月、電子・通信設備製造業、交通輸送設備製造業、電気機械・器材製造業は工業生産の伸びに対する寄与率が41.2%に達し、伸びを5.3ポイント引っ張った。うち生産が最も伸びたのはコンピューター、携帯電話、自動車、耐久消費財などだった。このほか原炭、粗鋼、鋼材の生産量がそれぞれ前年同月比19%、26.1%、21.4%増となった。

 5月の工業製品の輸出はこの20カ月で最も大幅な伸びとなった。工業企業の輸出商品出荷額は前年同月比25.3%増の1582億元で、伸び率は前月を6.5ポイント上回った。うち電子・通信設備製造業の輸出が最も大幅に伸び、58.8%に達した。電気機械・器材製造業、繊維アパレル業の輸出が急速に回復した。

 統計によると、5月、工業製品の販売率は97.18%で、前年同月並みだった。15月では96.85%で、前年同期比を0.12ポイント上回った。