李鵬委員長、 土井社民党党首一行と会見 

 中国共産党中央政治局常務委員・全国人民代表大会常務委委員長の李鵬氏、朱琳夫人は629日午後、北京の人民大会堂で、土井たか子社民党党首の率いる日本超党派議員代表団と会見し、温かく友好的な雰囲気の下で話し合った。

 李鵬委員長は次のように述べた。

 今年は中日国交正常化30周年にあたり、両国関係の過去を受け継ぎ、未来を切り開く重要な年である。30年来、中日関係は幾多の風雨を経たが、全体的すう勢としてはたえず前進してきた。友好協力は終始両国関係の主流だった。双方の政治、経済、文化、科学技術分野の交流は急速な進展を収めた。これらの成果には数世代の人々が心血を注ぎ、努力しており、確かに容易に得られたものではなく、それだけにこれを大切にすべきである。21世紀を迎えて両国の政治家と各界の人々は中日関係をどう発展させるかという重要な問題を真剣に考えている。注意すべき1つの重要な教訓は、双方がこれまでに決めた両国関係の発展を導く基本原則を真剣に履行し、終始、中日友好の大きな方向を堅持し、歴史を鑑とし、未来志向の精神で、戦略的見地と長期友好の大局から出発して、両国間の事柄を処理することである。これらいくつかの基本的教訓を守れば、両国の平和と発展のための友好関係をたえず発展させることができる。

 中日両国の政党、議会、団体、各界友好人士間の友好往来を積極的に評価するとともに、両国の若い政治家間の交流を深めるよう希望した。そして未来は若い世代のものであり、中日友好事業は若い世代が受け継ぎ、発展させなければならない。

 土井党首は、李鵬委員長と朱琳女史との再会を喜んでいるとし、次のように述べた。数十年来、われわれは日中友好事業に力を尽くしてきた。日中友好は両国の利益にかなうばかりでなく、東アジアひいては世界の平和と安定にも役立つからだ。今後もこの崇高な目標に向かって、日中両国の各分野の友好交流と協力を絶えず発展させたい。

 代表団の何人かの議員はその発言で、日中両国人民の伝統的友情を深めるためもっと努力したいと表明した。またいわゆる中国の発展が日本に脅威を与えるという論法には賛成できないとし、事実が証明しているように、日中経済は補完性が強く、協力を発展させることは両国にとって有益であると強調した。

 李委員長はまた、現在の国内情勢と同日閉幕した全人代常務委第28回会議の状況を紹介した。