中国留学の関連事項

中国留学の申請ルート

*政府間交流

政府間の二国間交流協議書に基づき処理。

*学校間交流

学校間交流協議書に基づき処理。

*団体推薦

国外の学校、教育機関、友好団体が、中国の関連機関を通じて、もしくは直接、中国の大学に推薦。

*個人申請

学生個人が中国の関連機関を通じて、もしくは直接、中国の大学に申請。

必要書類

*中国側が要求する留学申請書。

*中国の衛生検疫部門が統一して作成した『外国人健康診断書』。

*最終学歴証明書および成績証明書。

*修士、博士課程を申請する場合は、別途に助教授以上(あるいは同職務に相当する地位)の者2名の推薦状。

*私費で留学する場合は、以上の書類のほか、中国での事務委託者の氏名と経費保証書。

 上記の各種書類は、中国語または英文で記入するか、もしくは中国語か英語の訳文を添付する必要があります。関連書類のフォームは外国駐在の中国公館あるいは中国の関連大学に請求してください。

留学大学と専攻学科の選択

 満足できる大学と専攻学科を選択するため、本書に添付した学校連絡先リストを参考に、各学校に直接問い合わせまたは資料請求を行ってください。また、中国国家留学基金管理委員会の作成した『外国人留学生受け入れ校・専攻学科案内』あるいは中国の教育関連のウェブサイトで調べることもできます。

申請時期と方法

 *政府間の二国間交流項目の留学生については、申請時期は毎年11日から430日まで。申請者は本国政府の派遣留学生の選考を担当する部門を通じて申請。

 *学校間交流項目の留学生と私費留学生については、春季入学者の申請時期は通常前年の915日から1215日まで、秋期入学者の申請時期は通常215日から615日まで。詳細は各大学の学生募集要項を参照。

社会・文化面における心構え

 留学の途につく前に、社会・文化面における心構えをおろそかにしてはなりません。起こりそうな問題を少しでも多く想定してみて、それらの問題をどのようにして防止もしくは解決するかを考えてみるとよいでしょう。そうすることが中国での留学生活を楽しく過ごすのに役立つに違いありません。

 ・文化の違いに対する違和感を解消しましょう。中国に足を踏み入れたばかりの頃は、きっと周囲のすべてに興味がわき、一種の好奇心が自然と湧き起こってくることでしょう。しかし、間もなくすると今度は、言葉のうえでの交流の難しさ、価値観や考え方の相違といった文化の違いから悩まされることもありがちです。しかし、周囲の環境に対する理解が次第に深まるにつれ、だんだん適応することを覚え、孤独感は消えてゆき、中国の社会・文化生活の中に楽しさを感じるようになるに違いありません。

 ・生活スタイルの変化や生活習慣の違いがもたらす戸惑いと不如意感を解消しましょう。自国の郷里を離れ、両親や兄弟、友人たちと別れ、中国という不案内な土地に来たなら、ある程度、それまで慣れ親しんできた生活スタイルや生活習慣を変える必要があります。それは、周囲のすべてが異なる国のものであり、それまでとは全く違ったものだからです。理解を深め、少しづつ慣れていくことで、はじめてこうした戸惑いと不如意感を解消することができるはずです。

中国の気候の特徴と必要な準備

 *中国はアジア東部に位置し、地形は西が高く東が低く、東は太平洋に臨み、大部分の地区は北温帯にあり、大陸性モンスーン気候であることが全国に共通する特徴です。

 冬季の南北の気温差は大きく、1月の平均気温は広州とハルビンの間では35℃の開きがあります。

 夏季と秋季は、大部分の地区の気候は温暖で、美しい陽が差し、気持ちの良い風景となります。

 *日常の服装

 春と秋は、大部分の地区では軽装で過ごすことができます。冬季はわりと寒く、特に秦嶺、淮河より北の地区では、暖房設備のある寮や教室であっても、厚着をして室外の寒さを防ぐことが必要です。

 *健康保険への加入をお忘れなく

 私費留学生は医療保険と傷害保険に加入すべきです。本国で保険をかけることもできますし、中国へ来てから保険をかけることもできます。

 *宿泊申請の提出は中国到着前に

 中国の大学には通常、どの大学にも留学生宿舎があり、無料の寝具が備えてあります。部屋の違いにより部屋代にもかなり開きがあるため、中国へ到着する前に必ず事前に宿泊申請を学校に提出しなければなりません。家族連れの人は、事前に学校の同意を得なければならず、さもなければ宿泊については自分で解決しなければなりません。外国人留学生は許可を得たうえで校外に宿泊することができますが、その場合は規定に基づき居住地の公安機関で登録手続きをしなければなりません。

 *学費の準備は十分に

 学費は通常、学年ごとに納めます。中国の関連法律の規定に基づき、外国人留学生は中国で学習する間は就業することができず、また勤労補助の機会も少ないため、私費留学生は中国へ来る前に留学費用を十分に準備してください。

中国入国ビザの申請

 外国人留学生は通常、普通旅券と「X」ビザあるいは「F」ビザを持参して学校で登録手続きをします。学習期間が6カ月以上の留学生は、『外国人留学生訪中ビザ申請表』(JW201あるいはJW202表)と学校の『採用通知書』、『外国人健康診断書』を持参して、外国駐在の中国のビザ発給機関に「X」ビザを申請します。学習期間が6カ月以下の留学生は、『外国人留学生訪中ビザ申請表』(JW201あるいはJW202表)と学校の『採用通知書』を持参して、外国駐在の中国のビザ発給機関に「F」ビザを申請します。グループで中国へ来る短期留学生は、権限を授与された部門の招聘状によって「F」団体ビザを申請することもできます。

 外国人留学生の家族は、受け入れ校の招聘状によって中国入国ビザを申請することができます。留学生は中国に来た後、定められた期限内に衛生検疫部門で『外国人健康診断書』の確認手続きをしなければなりません。『外国人健康診断書』を提出していない場合は、現地の衛生検疫部門で健康診断を受けなければなりません。健康診断の結果、中国の法律の規定で入国を許されない病気に罹っていることが確認された場合は、直ちに帰国しなければならず、その際の帰国費用は自己負担となります。

中国の小中学校・高校は外国人学生の入学を歓迎します

 *中国の小中学校・高校は適齢の外国人学生の入学を受け入れています。通常は、両親と共に中国に居住する外国人学生を受け入れていますが、両親が中国に居住していない外国人学生の場合は、中国に居住する外国人または中国人を外国人学生の後見人として、当該学生の両親から正式に委託しなければなりません。

 *委託手続:国外で委託手続を行う場合、その委托書は通常、当該学生の国籍国の公証と認証を経たものであるとともに、当該国駐在の中国公館の認証を経たものでなければなりません。中国国内で委託手続を行う場合、その委托書は中国の関連公証処で公証することができ、また外国人学生の国籍国の中国駐在公館で公証することもできます。

 *外国人の小中学校生・高校生は、グループ形式によって中国で短期(6カ月以内)学習することができますが、受け入れ側と派遣側が事前に合意書を締結する必要があり、派遣側は当該国の法律に基づき、未成年者を組織して出入国するのに必要な法律手続きを前もって行わなければなりません。

 *外国人小中学校生・高校生が組織的にグループで中国へ入国、出国する場合、外国の派遣側が代表を派遣して学生に随行するとともに、中国滞在期間中は後見人としての任に当たらなければなりません。

 *外国人学生は通常、両親または後見人とともに居住することとし、学校が提供する宿舎で居住することもできます。

 *必要な中国語補習クラス以外は、外国人学生は通常、中国人学生と同じクラスで授業を受けます。

 *外国人学生が各科目の学業を修了し、試験に合格したときは、受け入れ校が卒業証書を発行します。全カリキュラムを修了できていない場合は、学校は事実に基づくありのままの学習証明を発行します。

国家留学基金管理委員会

 国家留学基金管理委員会(以下、「基金委」と略称)は、教育部に直属する非営利事業法人であり、中国公民の出国留学と外国公民の入国留学の組織・助成・管理業務を担当しています。

 訪中留学に関連する基金委の主な業務は次の通りです。

1、外国人留学生の中国政府奨学金申請の受理および入国後の事務管理。

2、外国の教育機関、民間友好団体が派遣する私費留学生の留学申請の受理。

3、私費留学生の個人による留学申請の受理。

4、中国政府奨学金の年度審議の組織と実施。

5、『中国留学案内』、『中国大学連絡先リスト』、『奨学金留学生受け入れ校・専攻学科案内』などのPR資料の作成。

6、中国留学に関する相談とサービスの提供。

 基金委には特別に来華事務部が設けられ、中国留学に関連するさまざまな業務に従事しており、各国の留学生の要望に応じるため、400校余りの外国人留学生受け入れ大学と広範で密接な関係を保っています。私たちは、世界各国の学生・学者が中国へ学習、研究に来られることを心より歓迎するとともに、中国滞在中に実り多い学習成果を収められますよう祈願しております。

連絡先:北京市復興門内大街160

   国家留学基金管理委員会 来華事務部

   郵便番号:100031

   電話:00861066413253

   FAX00861066413255

   URLhttp://www.csc.edu.cn

e-mailLaihua@csc.edu.cn

中国留学サービスセンター

 中国留学サービスセンター(以下、「センター」と略称)は、中華人民共和国教育部に直属する事業部門で、独立法人の資格を有しています。センターは、主に外国人留学生の中国留学、中国公民の出国留学と帰国およびその他の教育関連の国際協力・交流に関するサービス業務に従事しており、国内外の関係機関と良好な業務協力関係を築いています。現在、センターが提供する中国留学サービス項目は次の通りです。

 1.外国の関係機関や国内の大学と協力して、私費留学生のための相談、募集案内などの仲介サービスを提供します。

 2.外国の関係機関や国内の大学と協力して、さまざまな短期学習、交流活動を開催します。

 3.中国の大学を組織して、海外で中国高等教育展覧会を開催します。

 4.インターネットを利用して、『中国留学網(ネット)』に「来華留学」欄(http//wwwcscseedu.cn1aihuaindexhtml)(中国語・英語版)を設け、この欄で中国の教育、高等教育、外国人留学生教育の概況、中国政府の制定した関連方針・政策、中国教育の対外交流状況および留学申請、試験、ビザ、入国、登録などの手続と規定、さらには外国人留学生受け入れ大学の連絡先、一部の大学の外国人留学生募集要項、中国語能力検定試験(HSK)などについて紹介しています。

 5.中国へ来る留学生の医療保険、事故・傷害保険への加入手続を代行します。

住所:中国北京市海淀区学院路15

中国留学服務中心(サービスセンター 来華事務処

郵便番号:100083

電話:008610-82303957

ファックス:00861082303956

皇室の別荘・頤和園

秦の始皇帝陵・兵馬俑

天壇:明・清代の皇帝が天を祭ったところで、中国に現存する最大の祭祀古建築群

明代の琴棋書画図壷

中国の紫地鳳凰紋様錦

世界に名立たる中国料理

1041年から1048年の間に活字印刷術を発明した畢昇

-―古代に文字を記すのに用いられたる竹のふだ。写真は敦煌で出土した漢代の簡

中国古代の思想家、政治家で儒家の創始者――孔子

10.「長征2号」ロケット

11. 199911月、中国は初めての無人宇宙船「神舟」号のテスト打ち上げと回収に成功

12.北京大学の留学生

13.清華大学の1999年外国人留学生卒業式

14.山東大学の2001年外国人留学生卒業式

152001年、北京大学はタイ王国のシリントーン王女に名誉博士の学位を授与。

北京農業大学でポストドクターとして研究を行っている外国人学者

16. 合同科学研究・実験を行う中国薬科大学の外国人学者

17. 北京語言文化大学留学生の竜舟(ペーロン)チーム

18.スポーツ活動に興じる華東師範大学の留学生

19. 楽しい留学生活

20. 北京大学の留学生サッカーチーム

21. 北京で行われた外国人留学生の新年演芸の夕べ

22. 夢がはばたく

23. 「私と南京」中国語スピーチコンテストの入賞者

24. 北京語言文化大学の2000年度学生の卒業式

25. 留学生の教室ゼミ

26. 北京大学で行われた19981999年度の私費留学生学習優秀賞の授与式

27. 留学生の臨床実習を指導する専門家

28.西安で文化視察活動を行う留学生たち

29.心から祝福

30.北京の五輪誘致成功を祈る

31.書道の授業

32.古代の服装を身にまとう留学生

33. 留学生の中国カンフー

34.「われらが楽しき故郷」を演じる上海交通大学国際教育学院の留学生たち

35.忘れがたい日々

36. 指導のもとに実験を行う留学生

37. ピクニックの約束をする吉林大学の留学生

38.学校の運動会での留学生代表チーム

39. 留学生の上海の旅

40.楽しさいっぱい

41.学生イベントでのピアノ演奏

42.外国人学生に人気の中国切り紙細工

43.楽しい語らい

44.交歓会

45.年齢も趣味も同じ

46.中山大学の外国人留学生の実習授業

47.授業のあと先生と討論する華南師範大学の留学生

48.祝日休みを楽しみにする東北大学の留学生

49.湖南大学の留学生宿舎

50.丁寧に教え、期待を寄せる

51.食品科学実験室の江南大学博士生

52.朝に勉強する中国科技大学の留学生

53.青島大学の留学生LL教室

54.故宮──昔は紫禁城と呼ばれた明・清代の皇宮。写真は故宮の正殿――太和殿

55.チベットのラサにあるポタラ宮

中国の教育システム図

@ 高等教育

@-1 博士課程

@-2 修士課程

@-3 総合大学・単科大学

@-4 二・三年制単科大学

@-5 短期職業大学(A

@-6 高等職業技術学校(B

A 中等教育

A-1 普通高等中学校

A-2 普通初級中学校

A-3 中等専門学校(C

A-4 技術学校(D

A-5 職業高等中学校

A-6 職業初級中学校(E

B 初等教育

B-1 小学校

B-2 9年制義務教育

C 学齢前教育

C-1 学齢前クラス

C-2 学齢前クラス

C-3 幼稚園

D 学年

E 年齢

中国の大学の基本的構成

@ 学長

A 学術委員会

B 教学委員会

C 学位委員会

D 教学・科学研究関連組織

E 大学院

F 学部

G 研究所・研究センター

H 実験室

I 図書館

J 出版社

K 学報編集部

L 事務・管理関連組織

M 学長弁公室

N 人事処

O 学生工作処

P 財務処

Q 教務処

R 科学研究処

S 外事処

21 留学生弁公室

22 総務処

23 保安処

24 中国留学

中国留学

外国人留学生の受け入れタイプ別 出願資格と採用方法

学生受け入れタイプ

出願資格と採用方法

学習年限

本科生、専科生

中国の高校卒業以上に相当する学歴を有し、中国の大学入試または審査に合格した者。

45

修士・研究生

大学本科を卒業し、助教授以上の地位にある者2名に推薦され、中国の大学入試または審査に合格した者。中国の大学本科の新卒者で成績が優秀な者は推薦により入学試験を免除される。

23

博士・研究生

修士学位を有し、助教授以上の地位にある者2名に推薦され、中国の大学入試または審査に合格した者。

3

中国語研修生

中国の高校卒業以上に相当する学歴を有する者。

12

普通研修生

大学二年以上の学歴を有する者。

12

高級研修生

修士学歴あるいは現役博士生以上の学歴を有する者。

1年以内

研究者・学者

助教授以上の肩書を有する者。

1年以内

短期生

中国の高校卒業以上に相当する学歴を有する者。

420週間

注:中国留学出願者は通常18歳以上で身体健康な者に限ります。

中国留学

私費留学の費用

出発前における経費準備の一助とするため、中国各大学の徴収費用の基準を下記に紹介します。実際の徴収基準の詳細については各大学の募集要項をご覧ください。

費用項目

留学生タイプ

徴収基準

(一人当たり毎学年)

文科学費

本科大学生、専科生、中国語補修生、普通研修生

1400026000

(約17003200ドル相当)

修士・研究生、高級研修生

1800030000

(約22003700ドル相当)

博士・研究生

2200034000

(約27004100ドル相当)

短期生(1カ月)

30004800

(約360580ドル相当)

理・工・農科学費

本科大学生、専科生、中国語補修生、普通研修生

1540033800

(約18004100ドル相当)

修士・研究生、高級研修生

1980039000

(約24004700ドル相当)

博士・研究生

2420044200

(約29005300ドル相当)

短期生(1カ月)

33006240

(約400750ドル相当)

医学・体育・芸術学科学費

本科大学生、専科生、中国語補修生、普通研修生

2100052000

(約25506300ドル相当)

修士・研究生、高級研修生

12700060000

(約32507250ドル相当)

博士・研究生

3300068000

(約40008200ドル相当)

短期生(1カ月)

45009600

(約5501150ドル相当)

登録費

400800元(約50100ドル相当)

宿泊費

1ベッド当たり11232元(21部屋、トイレ・浴室共用)。その他の標準的ツインルームは1ベッド180元以内。

教材費

文科大学は240400元。理・工・農・医学・体育・芸術大学はこれよりやや高い。

食費

留学生向け食堂は1人当たり毎月約350500元。中国人学生用食堂は1人当たり毎月約300元。