上半期、中国工業好収益

 国家経済貿易委員会経済運営局の許之敏副局長は716日、上半期の工業経済について記者会見した。それによると、大型工業企業の生産額(付加価値ベース)は前年同期比11.7%増の14460億元で、伸び率は前年同期を0.7ポイント上回った。工業製品の販売率は97.11%で、前年同期を0.36ポイント上回った。15月、工業企業の利益は前年同期比2.8%増の1750億元、経済効率総合指数は120.31で、2.25ポイント上昇した。

 上半期、多くの業種で需要が回復し、生産が伸びた。ハイテクを中心とする電子、医薬品は引き続き、かなり高い伸びを維持し、不変価格で計算して生産額がそれぞれ前年同期比22.1%、20.7%増となった。電力は着実に伸び、発電量が8.8%増えた。石油化学は適度な伸びで、原油生産量が1.8%増、化学工業生産が14.9%増。機械も好調で、生産額が20.9%増で、うち自動車が33.3%増となった。建材、軽工業、繊維、たばこがそれぞれ13.6%、17%、13.3%、11.2%増え、非鉄金属が11.3%増となった。

 上半期、工業経済の特徴として次の点が指摘された。重点業種の輸出が増え、工業企業の輸出出荷額が18.4%増の8668億元で、伸び率が前年同期を7.3ポイント上回った。工業品の値下がり率が縮小し、重点監視製品価格は年初に比べ、程度の差はあるものの上昇した。工業の利益水準が全体的に上がった。交通運輸がかなり好成績をあげた。

 張副局長は、工業経済が全体的に良好な情勢の中で、いくつか問題もみられるとし、一部業種の供給過剰が拡大し、価格低下が利益水準の回復に影響し、閉鎖された小企業が隠れて再開していると指摘した。

 国家経済貿易委は、今年の工業生産額(付加価値ベース)は前年比10%以上伸び、利益は前年の水準に近づくか到達すると予測し、中央経済工作会議が打ち出した国内総生産(GDP)7%増の目標は努力によって実現可能としている。