読者の皆様へ

 首都鋼という企業は、小誌を長い間ご愛読してくださっている読者の皆様と中国の政治、経済の研究に携われる方々にとって、よく存じていることと思う。中国が改革・開放政策を実行して以来、首都鋼は北京市の国有企業改革のモデルとなり、その成功を収めた経験はかつて北京市ないし全中国の国有企業を励まし、啓発した。本誌の李栄霞、張志平らの記者は数回も首都鋼の改革と進展を取材、報道した。もちろん、首都鋼の何人かの指導者の腐敗が暴露されたことも、首都鋼が有名になった原因の一つである。それ以後、首都鋼がメディアに報道される回数は大幅に減ったようだ。実際に言って、首都鋼の改革事業は何人かの指導者の腐敗のために中断したことがなく、それとは反対にいっそう着実に効果的に進められた。今号の中心議題として掲載された唐元凱記者が取材した首都鋼グループについての記事は、首都鋼の改革の新たな状況を伝えている。

 唐記者は私に、編集部が報道のテーマを討論した時、北京市が2008年の五輪開催のために準備作業を進めている状況を海外に報道すべきことに言及したと話してくれた。そのうち、いかにして北京市の環境汚染を防除し、環境の質を高めるかは、世界に報道しなければならない重要な問題である。そこで、同僚たちは自ずと首都鋼のことを連想した。というのも、同企業が以前から北京市の一大汚染源と見なされていたからである。そこで、唐記者と姜小英カメラマンは二回も首都鋼を取材し、また四回も首都鋼について六人の経済専門家と意見交換をした。彼らは取材と意見交換を通じて、首都鋼の改革が北京市の都市配置の変化に基づいて新たに位置付けられ、産業構造がいっそう合理的になる方向に向かってすでに重要な一歩を踏み出したという結論を得た。「ガーデン式工場」とハイテク企業の新しいイメージは、単に鋼鉄を生産する汚染のひどい企業のイメージに取って代わりつつある。

 この報道を読んで、私は喜びを覚え、安心した。首都鋼の進展は、中国国有企業の改革の普遍的な状況をある程度反映し、国有企業はしっかりと時代についていき、改革を続行していると言えよう。

北京週報社社長    林良旗

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