編集長の言葉

読者のみなさま

 本号に取り上げられた中心議題は、中国が21世紀の初めに世界の新たな製造業中心になれるかどうかである。これは中国と全世界の企業界がともに関心を持っている問題と思われる。

 時代の進歩に伴い、IT産業、サービス業は中国を含めて、ますます多くの国の経済発展の重点となっているが、製造業は低利時代に入っている。中国がこれまでの数十年間に製造業を発展させる過程の中でもたらされた構造問題は、いまでも引き続き調整する必要がある。しかし、製造業は結局一国の経済発展の基礎であり、一国の競争力の基礎でもある。発展途上国としての中国は、現在はまだ製造業を放棄できないばかりか、逆にそれを発展させる必要がある。同時に、世界経済の発展も製造業から離れることができない。西側の先進諸国はよりハイレベルの産業チェーンに転換しているが、製造業を放棄しておらず、それを発展途上国へ移しているのである。さまざまな有利な条件があるため、中国は先進国が優先的に考慮する国の一つとなっている。これは西側諸国にとっては、チャンスであるが、中国にとっては、チャンスでもあれば、外国経済の進出という衝撃にも直面している。そのため、挑戦をはっきり認識し、競争に参与しなければならない。言い換えれば、中国が新たな製造業中心になれるかどうかは、一方では西側と世界は中国の能力と潜在力を十分に認識し、チャンスをつかんで、中国へ来て発展する必要があり、他方では、中国もチャンスをしっかりつかんで、産業構造の調整と合わせて、これまでの長い間経済効果がよく、投資規模の大きい核心技術の価値チェーンを導入、消化し、これによって世界の先進的な製造業に仲間入りする必要がある。こうすれば、新たな製造業中心になるのは希望をもてることである。

 本号には「インドネシアがなかなか安定発展できないのはなぜか」と題する東南アジア問題研究者の記事が掲載されているが、作者はインドネシアの数十年の歴史の分析を通じて、インドネシアが短期間に安定発展の秩序を作り上げられるかどうかに憂慮を表明した。その実、中国人民はこれまでずっと友好的な隣国の情勢に関心を持つとともに、深い同情を寄せている。憂慮するというよりも、むしろインドネシアが一日も早く政治激動を終らせ、経済が着実に発展し、人民が安心して楽しく暮らし、仕事ができるよう切望しているといったほうがいい。われわれはこのために一緒に祈ろう。

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