黒田吉益教授が中国政府から
国際科学技術協力賞を受賞

本誌東京特派員  賀  雪鴻

 

 長年にわたって中日科学技術協力に従事している信州大学名誉教授、中国科学院地質・地球物理研究所名誉教授の黒田吉益氏が、2001年度中華人民共和国国際科学技術協力賞を受賞した。919日に中国駐日本国大使館で、授賞式が行われ、武大偉大使、中国国家科学技術奨励工作弁公室の賈豊副主任、中国科学院地質・地球物理研究所の瞿明国副所長および日本国外務省、文部省、国際協力事業団の代表40人が出席した。

 武大使は中国政府を代表して、中日科学技術協力と交流に大きく貢献された黒田氏の実績を高く評価し、授賞書を氏に手渡した。

 黒田教授は国際でも有名な岩石学者であり、1990年から中日政府間の技術協力プロジェクト「中国鉱物資源探査研究センター」の創立に積極的に取り組み、中国の鉱物資源分野における研究水準の向上に協力し、寄与してきた。十数年来、氏は情熱をもって中日研究者、学者の交流を推進し、国際地質科学連合会への中国加盟や第30回国際大会の中国での開催などにもご尽力された。

 中華人民共和国国際科学技術協力賞は1994年に中国国務院が設立し、二国間または多国間の科学技術協力事業で、中国の科学技術発展に大きく貢献した外国の科学者、エンジニア、科学技術管理専門家および関係組織を表彰する賞である。これまでに、26人の外国専門家に授賞した。黒田氏は原正市氏、石本正一氏に継いで、同賞を受賞した三人目の日本人学者である。