江沢民江主席、イラク問題の政治解決を強調 

 江沢民国家主席は1014日、北京の人民大会堂で、国連のアナン事務総長と会見した。 イラク問題にふれ、江主席は「イラク問題で、中国は従来から平和を大切にし、問題を政治的に解決するよう主張しており、中国は国連がその面で役割を発揮するのを支持する」と強調した。 アナン事務総長は、国連の活動に対する中国の支持に感謝し、次のように述べた。イラク問題でも国連と安保理事会が役割を強化して、イラクが安保理決議を順守、査察を受け入れ、大規模殺傷兵器を廃棄するよう促し、イラク問題を適切に解決し、この地域で軍事衝突が起きるのを回避すべきだ。

 江主席はアナン事務総長の5回目の訪中を歓迎し、国連が国際実務において重要な役割を果たしていることを高く評価した。

 主席は次のように述べた。世界は大変革期を迎え、国際情勢に深刻で複雑な変化が起きており、世界の多極化と経済のグローバル化は曲折しながら発展している。現在、国際関係における不安定要素は増えているが、平和と発展は依然として時代のテーマであり、各国人民の利益と願いにかなっている。全体的な平和、緊張緩和、安定と局部的な戦争、緊張、不安定が現在と今後の一時期の国際情勢の基本的な傾向である。

 また次のように指摘した。発展途上国の経済を振興することは、阻むことのできない歴史のすう勢であり、21世紀の新しい世界の枠組みの重要な特徴でもある。

 江主席は次のように強調した。少数の富める国と多数の貧しい国という枠組みの中では、世界経済を長期にわたり、健全に発展させることはできない。発展が不均衡な世界は、恒久的な平和と安定をもたらすことは難しい。国際社会は大所高所に立った戦略的視野から発展問題を重視しなければならない。

 さらに次のように述べた。過去50年間、国連は世界平和を維持し、協力と発展を促進することに貢献してきた。国連が新しい世紀に、国際実務において引き続き重要な役割を果たすよう希望する。中国は今後も国連と事務総長の活動を全力で支持していく。

 双方はエイズ対策、テロ対策などについても意見を交換した。