歩んできた輝かしい道

――北京経済技術開発区の10年を回顧して

 北京経済技術開発区(BDA)の所在地はかつては皇室の狩猟場であり、その後は非常に長い間農地であり、10年前から開発が始まったのである。 199210月、北京経済技術開発区はここで本格的に建設を始め、1994825日、国務院から国家クラス経済技術開発区として認可され、今年825日は創立10周年を迎える。 10年の困難にみちた創業を経て、開発区の人たちはこの土地で奇跡をつくり出した。北京唯一の国家クラス経済技術開発区として、ここはすでに全国最大の移動通信産業基地、北京最大の電子情報産業基地、屈指の「北京医薬バレー」につくり上げられた。ここは国内で最初に建設された開発区より約10年遅くスタートしたが、総合的経済力の指数はすでに全国第5位にランクされ、ゼロ会社が上海、天津、広州など10都市の開発区で行った調査によると、北京経済技術開発区の総合的な投資環境は第2位にランクされている。ここはすでに北京市の重要な知識経済産業基地、近代的な製造業基地となっている。新世紀の到来と中国のWTO加盟に伴って、北京経済技術開発区は飛躍的発展の新たな段階に入った。

一、10年の成果

*企業誘致・資金導入に実り多い成果

 目下、35カ国・地域から1000余社の企業が北京経済技術開発区に進出している。20027月末現在、開発区に累計1055社の企業が進出し、投資総額は40億ドルに達し、そのうち三資企業(全額外資企業、合弁企業、合作企業)は268社に達し、投資総額は30億ドルで、投資総額の75%を占めている。三資企業の一社平均投資額は1049万ドルで、全国の三資企業の平均投資額の4.7倍に相当するものである。

 五大支柱産業が形成された。一はノキア、ルーセント、中国デジタルテレビ同盟を代表とする電子情報産業であり、二はSMC、ABB、GEなどを代表とする光学・機械・電子一体化産業であり、三はバイエル、安万特(もとのロナプランコ)、ヒトゲノムグループ北方研究センター、国家ウィルス生物センターを代表とするバイオテクノロジーと新医薬産業であり、四は英納超伝導体、嘉捷恒信、大陸太極、中?錫克拝を代表とする新素子と新エネルギー産業であり、五は目下積極的に建設中の北京経済技術開発区のソフトウェアパークとソフトウェア技師学院を代表とするソフトウェア産業である。その中に世界大企業ベスト500社の38社、国際多国籍企業80余社がある。

*速やかに発展するパーク建設

 20027月末現在、開発区は累計183億元の固定資産投資を完成した。開発区内の道路、給水・排水、給電、暖房施設、通信および環境保全、生活サービスの施設は日ましに整備されている。15平方キロの土地にすでに一部の基盤施設、エネルギー、重要なイメージプロジェクトが完成した。水、電気、ガス、暖房、広帯域ネット、交通などの基礎保障能力は十分であり、現代製造業の発展の要求に達している。 近代的な工場建物が次々と建てられ、中国ネットワーク通信、国際自動車広場、経開創業パーク、専門家マンションなどの近代的なビジネスビルがそびえ、多ルート投資、中外協力によって建設される科学教育パーク、3級医療ネットワーク、国際的な現代化コミュニティー、スポーツセンターなども次々と完成した。 国際企業文化公園、ゴルフ場、涼水河水上公園などの大型緑地プロジェクトは完成したものもあれば、建設中のものもあり、これらのプロジェクトにより、開発区の緑化率は46%に達した。開発区は区域としてISO14001の環境管理体系認証にパスした。国内最初の国家工業節水模範パークと北京最初の違法なし建設区となった。

*絶えず上昇する経済的効果

 北京経済技術開発区は起動階段、初歩段階を経て、いまはすでに高速発展の段階に入っている。1995年から2001年にかけて開発区の国内総生産は年平均99.6%伸び、税収は年平均80%伸び、営業収入は年平均114.7%伸び、工業生産総額は年平均107.3%伸び、輸出による外貨獲得額は年平均119.2%伸び、工業生産総額に占めるハイテク産業の比率が89.1%に達した。1ヘクタール当たり土地の投資は1180万ドルである。1ヘクタール当たり土地の工業生産額は19800万元に達し、税収は913万元に達した。2001年の北京経済技術開発区の主要な経済指標はいずれも3けたで伸び、経済の持続的高速成長と土地の高効率集約利用を実現した。

*ますます改善されるサービスの環境と法制の環境

「北京経済技術開発区条例」の制定を通して、法律面からより大きな管理権限を開発区管理委員会に与えた。「『北京経済技術開発区条例』の実施に関する北京市人民政府の規則」の制定、管理・イノベーションを通して、開発区の管理権限が実行できるようになった。公平に競争する法制環境が基本的に形成され、企業と住民の合法的権益が確切に保障されている。開発区は信用制度の実行を通して、建設市場を絶えず規範化させ、業種、部門の独占打破を通して、サービスの質を絶えず高め、企業の経営コストを下げている。仲介機構に対する監督・管理強化を通して、仲介機構の行為を導き、規範化させ、よりよく企業に奉仕させている。資源性、資金調達性、国際慣習合致および対等の原則以外の行政事業性の費用徴収を取り消すことを通して、行政事業性の費用を徴収しない区につくりあげている。パーク式税関監督管理パターンの確立を通して、輸出企業の「ゼロ在庫」の管理と競争の要求に適応している。R&Dキャリヤー、ポストドクトレートの科学研究ワークステーションの建設を通して、博大貢献賞を実施し、人材高地とイノベーション・メカニズムを構築している。政策環境、市場環境、人材環境、法制環境、行政環境などのサービス環境の整備を通して、企業と住民の開発区に対する満足の程度を絶えず高めている。北京経済技術開発区は国家クラス経済技術開発区の投資環境評価の中で、総合経済実力指数は2000年の12位から2001年の5位に上昇した。

二、未来の発展の予想

 開発区創立10周年を迎えるにあたり、すばらしいニュースが次々と伝わってきている。

 ――「区域拡張」が新しいチャンスをもたらす

 開発区の急速な発展に伴い、第1期の企画用地15平方キロは基本的に開発を完成した。土地を高効率、集約的に利用して良好な業績をあげたことにかんがみて、国土資源部、建設部、対外貿易経済合作部はすでに北京経済技術開発区の区域拡張についての申請に原則的に同意し、北京市政府から国務院に報告し、その審査・認可を待って、開発区の建設用地を24平方キロに増やすことになっている。北京経済技術開発区は第1期の15平方キロを基礎とし、北京・天津・塘沽高速道路以東と涼水河以西の方向に向かって発展する。そのうち北京・天津・塘沽高速道路以東の企画面積は約14平方キロで、涼水河以西は約10平方キロである。区域の拡張は北京経済技術開発区の発展のためにいっそう広い発展の空間を提供した。

 ――衛星都市の建設を計画に組み入れる

 2番目のすばらしいニュースは亦荘という衛星都市の総体企画がすでに市政府に報告して認可された。この衛星都市は開発区を中心とし、企画面積は195.1平方キロである。2020年には、亦荘衛星都市の人口は49万人に達し、建設用地面積は64.3平方キロに達する。亦荘衛星都市の発展方向は北京経済技術開発区を中心として涼水河を越えて南に発展し、北京・天津・塘沽高速道路を越えて東に発展し、北京経済技術開発区と亦荘鎮区、涼水河南部新区、北京・天津・塘沽高速道路東部新区、馬駒橋鎮区、物流倉庫区、緑色空間の6つの分区からなる。企画の総体期限は2020年である。亦荘衛星都市は北京市の重点的に発展する衛星都市であり、それは経済の発展を核心とする強い「磁力」を持つ現代的な衛星都市となる。

 ――地下鉄が開発区に通じる

 3番目のすばらしいニュースは地下鉄5号線が着工する。北京市の重点プロジェクトとしての地下鉄5号線は全面的に着工し、延長線プロジェクトは5号線と同時に建設される。開発区内の路線の全長は約10.5キロで、北から南へと北京経済技術開発区を貫通し、終点は映画・テレビダウンのテーマパークである。この路線は利益と責任の同時分担の原則を踏まえ、新しい投融資と運行メカニズムで建設を進め、路線の各方面の成員が所有者委員会を構成して、具体的に運営することになる。

 ――際立った貢献者に重賞

 北京経済技術開発区の経済発展と科学技術進歩の中で際立った貢献をした科学技術者と管理人員を表彰し、「知識を尊重し、人材を尊重する」良好な社会の気風を発揚するため、北京経済技術開発区管理委員会は創立10周年にあたり、初めて「博大貢献賞」を設立し、開発区管理委員会は110万元の重賞で科学技術イノベーションと管理イノベーションを通して開発区に際立った貢献をした優秀な人材を表彰する。開発区管理委員会が優秀な人材に重賞を与える目的は、さまざまな優秀な人材が現れるのに役立つ激励メカニズムと社会評価メカニズムを構築し、開発区で人材を尊重し、イノベーションを激励する好ましい雰囲気を形成し、広範な科学技術者と管理者の積極性と創造性を最大限に引き出して、時代と共に前進し、開拓とイノベーションを行い、開発区のハイテク産業の発展推進に精神の原動力と知力による支持を提供することにある。

 ――未来の目標と任務

 新世紀の最初の10年は、北京経済技術開発区の現代化建設の重要な時期である。開発区の発展を加速することは、開発区の建設に対する首都建設の戦略的要求でもあれば、開発区が新しい段階に入って直面する重大な課題でもある。2005年に、開発区は第1期の15平方キロの建設任務を完成する。2008年に、40平方キロに拡大された開発区、つまり未来の亦荘衛星都市の核心的区域の建設を基本的に完成する。2010年に、亦荘衛星都市の建設を基本的に完成する。工業生産額は2005年に1000億元を達成し、飛躍的発展を踏まえて、2010年に倍増させて、同開発区を北京市の経済の高速成長を促す重要な基地、外国業者の投資を主とするハイテク産業基地、輸出による外貨獲得基地およびインフラ施設がそろい、人文環境がよく、生態環境が美しく、体制とメカニズムが革新される一流の近代的な新区につくり上げる。

三、重点プロジェクトの状況

中芯環球北京半導体有限公司

 ──開発区の微電子産業基地の形成を推進

 2002526日、第5回北京国際科学技術博覧会における最大の契約調印プロジェクトである中芯環球北京半導体有限公司が北京経済技術開発区は契約を結び、北京経済技術開発区でこのプロジェクトを実施して、開発区の微電子産業基地の形成を促進している。

 北京中芯環球半導体有限公司は中芯国際集積回路製造有限公司、首都鋼鉄総公司、北京経済技術開発区、北京大学が共同で発起して設立された公司で、2002年下半期に北京経済技術開発区に12億ドルを投資して、8インチ、幅0.25ミクロン以下、月間3万枚を生産するIC生産ラインを建設する。このプロジェクトは北京経済技術開発区の微電子産業基地の形成、微電子産業チェーンのその他の環の発展を促進し、首都の経済を促す上で積極的な役割を発揮することになろう。

星網(国際)工業パーク

 ──ゼロ在庫、ゼロ距離の生産の新パターンを開拓

 20005月に定礎を行い、1年の建設を経て、200112月にオープンし、敷地面積50ヘクタールの星網工業パーク(一園)にはいますでに15社の国内外の有名な企業が進出し、その中に揖斐電、艾科泰、三洋エネルギー、富士康、金長科など特色に富む、世界の情報産業で高い声望をもっている有名な企業がある。星網(二園)は15ないし20社の国内外の有名企業を導入する計画で、目下企業誘致作業が進められている。この工業パークは北京の最も信用のあるノキアを中心とし、全世界と国内の30社近くの主だった携帯電話部品供給とサービス提供業者を引き付け、共に世界一流の移動通信生産基地をつくった。星網(国際)工業パークの操業後の年間売上高は500億元に達し、1万人以上に就職のチャンスを提供する。このプロジェクトは現在北京最大の外国投資プロジェクトである。

 星網パターンは人員、情報、実際の物流に対する斬新な整合と最適化の配置を通じて、研究・開発、生産、管理、資源使用の効率を効果的に高め、北京経済技術開発区税関の新たな監督管理パターンを通してゼロ在庫、ゼロ距離の生産目標を実現する。星網工業パークはノキアの世界戦略の重要な構成部分であり、ノキアが全世界で産業チェーンのパターンに基づいて建設するハイテク製品の生産基地であり、星網パターンは真の意義の産業チェーンとなり、北京経済技術開発区が産業構造と資源の最適化、ハイテク企業のコストダウン、発展空間の拡大のために貴重な経験と斬新な発展の構想を提供した。

BDAにおけるGE医療

 ──総資産が1000万元から13億元に増える神話をつくる

 1992年、米GE医療システムが北京経済技術開発区に進出した時の投資額はわずか数百ドルであったが、10年後の今日では、開発区への投資はすでに4000万ドルを越え、総資産は創立初期の1000万元から現在の13億元にまで増えた。更に重要なのは、GE医療が開発区で単層と多層の螺旋CT、デジタル化レントゲン機、永久磁石式の核磁気共鳴計など世界の最先進レベルを代表する大型医療映像診断設備のグローバルな研究・開発と製造センターをつくったことである。

 GE医療は現在毎年少なくとも一種の新製品をつくる技術と生産能力を開発している。GE工業パークの第1期はすでに竣工し、CTMRX-RAY3本の生産ラインはすでにパーク内に移し、今の工場建物は航衛のグローバルな研究・開発センターとなる。GE工業パークの設立で中国はGE医療システムグループの重要なグローバルな製品生産基地となる。GE(中国)有限公司――医療システムグループ全世界製品公司(中国区)総支配人の馬長征氏はこう語った。「GEが11間の発展で収めた成績は、われわれが北京開発区を正しく選んだことを証明する最もよい証拠である。北京市と開発区はわれわれのために好ましい投資環境をつくり、開発区政府の一貫サービスと区内の国際とリンクする市場環境は、企業の急速な発展を保証する基礎である」。

今日、全世界のCTの販売量の25%、中国の普及型CTの市場組立量の60%はいずれも北京経済技術開発区にあるこのGE医療製造基地から来ている。200余人の設計技師は普及型CT、レントゲン機、永久磁石式核磁気共鳴計の研究と開発に取り組んでおり、GEの一連のハイテクの導入に伴い、現地の特許技術の開発陣を育成し、発展させ、多くの国際競争力を持つ現地のハイテク協業メーカーを多く育て上げている。GEは過去の3年間に、国内販売が50%を超え、輸出が100%を超えるスピードで伸びている。今年の輸出額が15000万ドルを上回り、3年内に生産額が35000万ドル、中国の買付額が75000万ドルに達するGE工業パークが形成されると予想される。

中国デジタルテレビ産業同盟国際デジタル産業パーク

 ──間もなく北京経済技術開発区に興起するデジタル王国

 中国デジタルテレビ産業同盟は199811月、10数社の中堅テレビメーカーの発起で結成されたものである。20003月、中国デジタルテレビ産業同盟デジタルシステム有限公司が北京経済技術開発区に誕生した。2002年下半期に、行政、研究・開発、生産・加工、展示・取引などの機能をもつ産業パークが開発区で定礎を行った。2年後には、建築面積20万平方メートルの中国デジタルテレビ産業同盟国際デジタル産業パークがその姿を見せるだろう。中国デジタルテレビ産業同盟国際デジタル産業パークは北京経済技術開発区の支持の下で、中国デジタルテレビ産業同盟および国際上の同業者間の同盟協力関係に頼って、最初の国家デジタルテレビ産業基準、核心的技術を発展させ、製品を研究、開発、展示することを使命とする戦略的産業基地をつくり上げる。この基地は百社以上のデジタル産業企業を産業パークに進出させ、デジタルテレビ企業を多く集め、中国のデジタルテレビ産業の健全な発展を全力あげて推進する。