江沢民主席、北京を視察

 江沢民国家主席は130日、北京市を視察し、企業と農村の幹部と大衆を慰労した。主席は「今年は共産党と国家の発展にとって非常に重要な1年である。共産党は第16回全国代表大会を開催する。この大会は我々が前人の事業を受け継ぎ、将来の発展に道を開き、時代と共に前進し、小康社会(1人当たりの国民所得が1000ドルに達する社会)を全面的に建設し、社会主義の近代化を加速することにとって、重要で深遠な意味をもっている」と強調した。

 また「春節(旧正月=212日)が間もなく訪れる。各級の共産党委員会と政府は現実の社会に深く入り、地元、自身の部門、単位の大衆の生活に関心を寄せ、問題を解決しなければならない。特に一時帰休者、困難に直面している企業の職員・労働者、貧困人口の生活に関心を寄せ、皆が正月を楽しく安心して過ごし、新春の祝日を迎えられるようにしなければならない」と強調した。

 江主席と主席に随行した曽慶紅共産党中央書紀処書記は、賈慶林北京市党委書記、劉淇・北京市長の案内で視察を行った。

 賈書記の報告を聞いたあと、江主席は「改革、発展、安定をめざす北京の活動は新たな成果を収めた。昨年、北京の1人当たり域内総生産(GDP)は25300億元を突破し、ユニバーシアードを成功させ、2008年オリンピックの開催権を獲得した。これらのことが物語っているように、北京市の総合的な実力は大幅に増強されており、北京は首都として中央と全国人民の期待に応えている」と語った。

 江主席は最初に中国石化集団北京燕山石油化工有限公司を訪れた。燕山石化は中国最大のエチレン・メーカーの1つである。江主席は化学工業第1工場分解職場の制御室を視察し、生産の第一線で働く職員・労働者と幹部を慰労した。

 そのあと、主席は燕山石化公司の団地、燕化星城を訪れ、職員・労働者を訪ねた。

 燕山石化を訪れたあと、江主席は房山区の韓村河村を視察した。主席は村の野菜栽培基地を興味深げに視察し、農家を訪れ、韓村河展覧会を見学した。

 江主席は「北京は偉大な祖国の首都であり、全国の政治と文化の中心地であり、中国の改革・開放と近代化の成果を世界に示す重要な窓口でもある。北京は強力な物質的基盤と技術的基盤があり、科学技術、人材、地力、情報などの面で優位性を備えており、より速く、より良く発展する条件はそろっている」と強調した。

 また「北京が都市計画、都市建設、都市管理に力を入れることは広範な市民の願いであり、利益にもつながる。2008年五輪大会については、『科学技術五輪、エコ五輪、人文五輪』に力を入れ、総合的な環境対策を強化し、都市の緑化と美化に取り組み、市民の文化資質を高め、人民の生活を一段と便利、快適にし、人民を一層幸せにしなければならない」と指摘した。

 江主席はまた「科学的な計画、科学的な建設、科学的な管理を進める原則に沿って、歴史を十分に考慮し、現実に立脚し、未来に着眼しなければならない。近代化を加速する過程で、都市の近代化と歴史・文化遺産を融合し、それぞれの特徴を引き出し、古い文化をもち、経済が繁栄し、環境が美しく、素晴らしい生態系が保たれた近代的国際都市としての北京の新しい姿を世界に示すよう努力しなければならない」と強調した。