読者の皆様へ

親愛なる皆様

 本号のテーマは腐敗反対である。腐敗は中国だけでなく、世界のいかなる国の与党も直面しなければならない重要な課題である。西側諸国の中には、中国共産党が腐敗という関門を通り抜けることができるかどうかを疑う人がいる。こうした懸念にはまったく根拠がないわけではない。現代史上には、試練に耐えられず、党と政府内部の腐敗を抑さえることができないために政権を失った政党が数多くあった。そのうえ、中国共産党と政府の内部にゆゆしい腐敗現象が存在していることも確かである。しかし、問題を観察する時、腐敗現象があるかどうかを見るだけでなく、それがいかに扱われ、処理されるのかをも見るべきである。中国共産党と中国政府は、党内と政府内部に存在している腐敗現象に対し、成り行き任せにする態度をとることなく、人民、党紀、法制に依拠して厳しく取り締まり、的確な措置をとって腐敗問題を根本から予防し、解決している。これこそ、中国共産党が政党としての地位を強固にする希望のよって立つところである。これらの事実を無視し、いくつかの腐敗現象を見ただけで中国の党と政府が衰退しつつあると断言するなら、必ず歴史的な誤りを犯すことになろう。

 中国には、「人心を得る者は天下を得る」という言葉がある。人民の擁護を得てこそはじめて、政権を獲得し、それを強固にすることができるという意味である。中国共産党はこれをはっきり知っているため、確固として変わることなく人民大衆の最も根本的な利益を代表し、すべての腐敗現象に断固として反対し、腐敗を生み出す根源を取り除いているのである。こうしたやり方は人民の賛成と信頼を得ている。事実、反腐敗を徹底させているところでは、党と政府への大衆の満足度、信任が高いのである。ある省が先般行ったアンケート調査においては、広範な幹部と大衆の党風と廉潔政治の建設および反腐敗活動に対する総体的な評価では、「満足」と「ほぼ満足」が51.84%を占め、1996年に比べて10ポイント上昇し、腐敗の抑制については「自信がある」と「わりに自信がある」が72.83%を占めていることが明らかにされている。これは非常に説得力のあるものである。

 また本号は、中米経済貿易関係発展の見通しおよびインドのミサイル発射実験の影響について専門家と学者らの分析や見方を掲載したので、関心がある方はお読みいただきたい。

                                           林良旗

                                  E-メール linky027@yahoo.com.cn