呉委員長、AAPP第4回年次総会開会式で基調演説を

呉邦国全人代常務委委員長は9月1日、「平和のためのアジア国会協会」(AAPP)第4回年次総会開会式で基調演説を行った。要旨は次の通り。

平和を守ることはいま、アジア情勢の主流となっている。われわれの圧倒的多数の国は、経済の回復と成長を最も重要な任務としている。しかし、アジアの平和はなお多くの課題に直面している。従来からある安全保障問題と新しい安全保障問題が交錯し合い、安全保障情勢は複雑に錯綜している。われわれは朝鮮核問題の平和解決を注視し、テロ主義、分裂主義、過激主義の脅威を感じている。伝染病、国際犯罪、生態系破壊などもわれわれが直面する共通の課題である。

普遍的かつ恒久的なアジア平和の構築、共同発展の追求は、アジア各国の議会および政府が担う歴史的使命である。われわれは次のように考える。

@平和を確保するためには、公正かつ合理的な国際政治・経済新秩序の構築を推進しなければならない。

A平和を確保するためには、各国の共同の発展と繁栄を追求しなければならない。

B平和を確保するためには、相互信頼、互恵、平等、協力を核心とする新たな安全保障観を打ち立てなければならない。われわれはアジアと世界の多様性を認めるとともにそれを尊重し、対話と協力を通じて立場の相違を解決しなければならない。

C平和を確保するためには、絶えず国連の重要な役割を守り、強化し続けなければならない。

中国はアジアの大家族の一員として、自らに課せられたアジアの平和維持の重要な責任を十分に理解している。独立自主の平和外交政策は、中国国民および世界各国の人々の根本的な利益に立って中国政府が制定した長期戦略であり、中華民族の伝統的文化および価値観に基づくものである。われわれは長い間、「天下は和をもって善となし、人類は和をもって貴しとなす」と確信している。今後、国際情勢にいかなる変化があろうと、中国の経済がどの段階に発展しようと、われわれは世界平和の維持、共同発展の促進という外交政策をいささかも揺るぐことなく堅持していく。