農村での大規模な感染の防止が必要

国務院は5月6日、農村での重症急性呼吸器症候群(SARS)対策について、テレビ電話会議を開いた。会議では、農村でのSARS対策や経済政策について指示が出され、国務院の温家宝総理が談話を発表した。

温総理は「農村で大規模な感染が発生しないよう手を尽くし、農民の健康と生命を守るとともに、農村経済の健全な発展と社会的安定を確保しなければならない」と強調。中国の感染状況については「完全に抑制されたとは言えず、SARS予防・治療の状況は依然厳しい」としたうえで、現在のところ大規模な感染が見られない農村でも、SARS対策を軽視してはならないと述べた。さらに、農村の医療施設や医療技術が不十分で、検査システムも完備していない点や、農民には必要な衛生・予防知識が欠けているため、予防意識が低い点を指摘。「農村にはSARS感染拡大の恐れがある。農村でのSARS対策は重要であり、差し迫った大きな問題であることをはっきり認識しなければならない」と訴えた。