北京、SARS拡散防止措置を採る

北京市は“SARS”防止に関する有効措置を採り、地方から上京する事務職員、職工、ビジネスマン、大学生に対し厳格な防止、規制管理措置を実施するとともに、様々なルートで北京に入ってくる人々に対する防疫検査を行い、“SARS”接触感染、感染経路を断絶し、“SARS”感染対外拡散を適切に防止している。

現在、北京には約5000ヵ所の工事現場があり、そこで働く地方からの施工作業員は60万人に達し、その他の業界で働く地方からの作業者人口も50万人に達している。“SARS”の発生以降、北京市は“健康な人に対して現地で予防措置を施し、感染者と接触した者に対して現地で観察監督を実施し、認定患者に対しては現地で治療を施す”という中央の指示原則に基づき、相次いで二つの緊急通知を発布した。

通知発布後、各施工単位及びその所在地党政府組織は迅速に指導、監督管理を強化し、“SARS”が発生した工事現場に対しては即時隔離措置を、その他の工事現場と作業員住居区に対しては封鎖管理を実施して工事を継続している。工事現場に観察室を設立し、毎日全員に対し二回体温を測って定時報告させ、異常者を発見した場合は隔離、観察を行っている。宿舎、食堂、トイレなどの施設環境を大幅に改善して公共衛生基準レベルに到達させている。隔離規制管理制度実施により工事中止、営業停止になった場合、その雇用単位は通常の給与を保証しなければならない。特殊な理由で帰郷せざるを得ない作業者は、建設、施工雇用単位の同意を経て、衛生防疫部門の健康検査を受け、検疫合格後はじめて北京を離れることが許される。雇用単位はただちに原籍関連部門に対し、その情報を報告しなければならない。

北京の大学在校生は67万人であるが、5月2日までに“SARS”感染が認定されたものは39人である。“SARS”発生以来、北京市教育委員会及び各大学は“SARS”拡散、拡大防止措置を実施している。“SARS”発生地域に対しては有効な隔離措置を施し、校内病院汚染を防止している。学生に対して毎日体温測定制度を実施して、校内病院での外来発熱診療を確立し、発熱症状のある学生に対しては即時隔離観察を行っている。各校では適切にカリキュラム調整を行い、教師学生の休講禁止、離京禁止を徹底しており、学校の正常業務、生活秩序を保証している。

各大学ではキャンパス内封鎖式管理を実行し、外来者のキャンパス任意進入を厳格に規制している。「メーデー」休暇期間も基本的に教師学生の離京を禁止し、離京帰郷する個別の学生に対しては離校手続きを厳格に実施し健康観察証明書を発給している。健康状況が不良な者、故郷が農村、西部地域或いは“SARS”発生区域である者に対しては離校禁止措置を採っている。いったん離校し、その後学校に戻る申請を行った者に対して(北京在住の学生を含む)は、14日間以上の隔離が必要で、期間経過後“SARS”症状無しと認定されてはじめて校内に入ることができる。少数の既に離校した学生に対しては、学校側が追跡調査を行い、各学生個々の毎日の健康状況を把握してはじめて学校“SARS”監視規制、情報報告範囲に登録することができる。

現在、民間航空、鉄道、自動車で北京に入って来る乗客に対する体温測定がより厳格になり、長距離バスの乗客は姓名、住所を登録しなければならない。乗客に発熱症状がある場合は即時に留置監察室に送り、擬似症状の病人は即時に指定病院に送り、同乗の乗客に対しても追跡調査、医学観察を実施している。首都市場物資供給のために北京に入ってくる大量の車両、人員に対しては、スムースな“グリーンルート”を保証するほか、関係部門による車両に対する消毒、人員に対する防疫検査などの措置を実施して、“SARS”拡散、拡大蔓延を有効に断絶させている。