4−6月の中国農民の現金収入はSARSで大幅減

国家統計局は中国の31の省、自治区、直轄市の6万8000世帯の農村家庭を対象にサンプリング調査を行った結果、今年第2・四半期(4−6月)の農民の現金収入が1人当たり421元で、前年同期と比べて11元減少し、価格などの要素を差し引くと実質的には3.3%減ったことが判明した。
 第2・四半期の現金収入の減少したとはいえ、今年上半期(1−6月)の中国の農民の現金収入は1人当たり1158元で、前年同期比3.2%増え、価格などの要素を差し引くとわずか2.5%増となり、この成長率は前年同期と比べて3.4ポイントも低いものである。
 国家統計局は、新型肺炎SARSが中国の農民収入減少の重要な原因となったと分析している。SARSのまん延期間に、農民が地元の企業で働いて得る収入と牧畜業生産物を売って得る収入はいずれも減っており、出稼ぎは前年同期と比べて34.3%と大幅に減り、地元での労働収入も40.1%減った。