中国伝統の祭日「中秋節」について

「中秋節(ジョンシュウジエ)」は中国で最も重要な祭日の1つ。旧暦の8月15日にあたり、月がとてもきれいで、古代からお月見の習慣がある。

「中秋節」には様々な伝説があるけど、嫦娥が月に昇った話が最も広く知られている。「天に10個も太陽が現れみんなが困っていた時、ある青年が9つの太陽を射落としとても感謝された。その後美しく聡明な娘、嫦娥と結婚した。ある年の8月15日、青年が留守の時、不老不死の薬が盗まれそうになったので、嫦娥はとっさに薬を全部飲んだ。すると空に舞い上がり月に降り立った。帰ってきた青年はそれを知り、嫦娥を恋しがって空を見上げると、いつもより美しい月が浮かんでいた。以来、人々は嫦娥を偲んで毎年8月15日にお月見をするようになった。」

「中秋節」には月餅(ユエビン)が欠かせない。これにも様々な伝説があるけど、有名なのは朱元璋の話。「元朝を倒すため、朱元璋は8月15日に兵を挙げることを決めた。その時、メッセージを伝達するために、月餅の中に入れてお互いに贈り合う方法を用いた。以来、「中秋節」に月餅を食べる習慣が広がった。」

この時期、お世話になった人や親しい友人に月餅を送るため、街は月餅で溢れる。ホテルやデパートなどでは日本のお歳暮時のような「月餅販売戦線」が繰り広げられる。現在は、様々な種類の月餅が出回り、さらに何かをプラスして工夫を凝らしたセットもあって選ぶのが楽しい。

秋の夜空に浮かぶ大きくて美しい月を愛でながら、月餅を食べ、親しい人と団らんする。中国の伝統的祭日をあなたも楽しんでみよう。