人民元を逐次兌換可能な通貨に

中国人民銀行の周小川行長が先日、人民元の為替レート問題について『金融時報』のインタビューに応じた際、中国は引き続き1993年の中国共産党第14期中央委員会第3回総会の定めた「逐次人民元を兌換可能な通貨にする」という方向に向かって努力する。もちろん、この努力は長期にわたって払っていく必要があると述べ、さらに次のように指摘した。

為替レート確立メカニズムの改革は中国の為替レート改革の重要な議題一つである。全般的に言って、当面の人民元の為替レートは市場の需給を基礎としたものであり、同時にマクロ規制も行っている。市場の需給の変動がわりに大きいため、当面はマクロ規制を行う必要がある。今後、市場はますます大きな役割を果たし、ちくじ市場が決定的な役割を果たすようになる。その時になれば、中国は為替レートのわりに大幅な変動を許すことになろう。

現在、中国は多くの改革を行う必要があり、最適化の順番も考慮しており、為替レート改革はその他の改革とかみ合うようにする必要がある。為替レートの十分な変動を実現する前に、次のいくつかのことをしなければならない。

1、貿易の開放的経営がわりに十分で、サービス貿易もある程度開放する。

2、市場にわりに大きな役割を果たさせるため、一部の資本プロジェクトに対する過度の管制を撤廃する。

3、中国の国有商業銀行の改革がほぼスタートし、主な問題が初歩的に解決される。2006年には、中国はすべての外資金融機構が人民元業務を扱うことを認め、同時に市場参入も大幅に緩められることを考えて、中国の国有商業銀行の競争力やリスク防止の問題は解決されなければならない。これは国有商業銀行がよりよく新たな為替レートメカニズムに適応するのに役立つ。

周小川行長はさらに次のように指摘した。

為替レートの水準は国際収支の均衡状態と関係がある。一国の為替レートの水準が適当であるかどうかは、多国間貿易の均衡状況に頼っているが、これまでに二国間貿易の均衡によって決定付けられることは一度もない。二国間貿易の均衡は構造政策面の問題であるかもしれず、またその他の面の原因でもあるかもしれない。国際貿易理論とWTO精神は従来から二国間貿易の均衡を強調したことがなく、多国間貿易の均衡を強調している。