呉邦国委員長、中日関係について語る

呉邦国全国人民代表大会常務委員会委員長は9月10日午前、大阪でNHKと『日本経済新聞』の特別インタビューに応じ、中日関係について次のように語った。

中日関係の現状は総体的に言ってよいものである。両国の交流は全面的な発展をとげる態勢を見せている。日本の朝野各界は中国との関係の発展に情熱を持っている。中日双方はいずれも両国関係の見通しに対し自信にあふれている。今年は「中日平和友好条約」締結25周年であり、中日関係は過去の事業を受け継ぎ、未来を切り開く新しい発展の時期を迎えている。双方はハイレベルの対話を維持し、政治の相互信頼を深め、諸分野の互恵協力と人的交流を強化すべきであり、われわれは特に日本の若い世代が中国を訪問し、中国に対する理解を増進するのを歓迎する。双方は相手が関心をもつ問題、特に中国人民の民族的感情にかかわる歴史問題と中国の統一にかかわる台湾問題を慎重に処理しなければならない。

今回の訪問を通じてわれわれは次のことをはっきり伝えた。つまり中国の新しい中央指導グループはこれまでと同じように対日友好政策を実行する.胡錦涛主席と小泉首相のサンクトペテルブルクでの会談と私の今回の貴国訪問は、中国が日本との関係の発展を重視し、「中日共同声明」、「中日平和友好条約」、「中日共同宣言」の3つの政治的文書を踏まえ、「歴史を鏡とし、未来に目を向ける」という精神に基づいて、両国関係の全面的かつ健全な発展を推進し、両国と両国国民により大きな利益をもたらし、アジアと世界の平和と安定により大きな貢献をしたいことを十分に表明している。

周辺諸国と長期にわたって安定した近隣友好協力関係を発展させるのは、中国の外交政策の重要な内容である。中国の善隣友好政策は便宜的なものではなく、長期にわたって貫いていく方針である。われわれは「隣国を仲間と見なし、仲良くつき合う」という方針に基づいて、三国と互恵協力を強化し、共同発展をはかっている。

中日双方は「歴史を鏡とし、未来に目を向ける」という精神に基づいて、中日関係が新たなより大きな発展をとげるよう推進することに一致して賛成した。