中共第16期中央委第3回全体会議公報(要旨)

中国共産党第16期中央委員会第3回全体会議が10月14日、北京で閉幕した。

全体会議では、胡錦涛総書記が中央政治局の委託を受けて行った活動報告を聴取、討議したほか、「社会主義市場経済体制の若干の問題の完備に関する決定」および「憲法一部改正の提案」について討議、採択し、第10期全国人民代表大会(全人代)常務委員会に提案することを決定した。

全体会議では、全人代常務委員会の呉邦国委員長、国務院の温家宝総理がそれぞれ「決定」および「提案」の討議案について説明した。

全体会議では、社会主義市場経済体制を完備するための主要任務として次の各点を強調した。(1)公有制を主体とし、各種の所有制経済がともに発展する基本的経済制度を完備する(2)都市と農村の二元的な経済構造を着実に変えるために有利な体制を構築する(3)地域経済のバランスの取れた発展を促進する構造を形成する(4)統一された開放、競争、秩序のある現代市場体系を建設する(5)マクロ調整体系、行政管理体制、経済法律制度を完備する(6)就業や収入の分配および社会保障制度を完備する(7)経済社会の持続可能な発展を促進する構造を作り上げる。

全体会議では、以下のような認識で一致した。(1)公有制の主体的な地位を堅持し、国有経済の主導的役割を発揮し、多くの種類の公有制が効果的に実現される形式を積極的に推し進め、国有経済の配置および構造調整を加速する。(2)経済市場化の絶え間ない発展のすう勢に適応し、公有制経済の活力をさらに増強し、国有資本、集団資本、非公有資本などが参加する「混合所有制経済」の発展に力を入れ、投資側の多元化を実現し、持株制を主体的な形式とした公有制を実現する。(3)国有資本による持株企業は状況の違いに応じて、絶対的な持株制、相対的な持株制を実行する必要がある。(4)国有資産管理および管理監督体制の健全化を進め、国有企業改革を深め、会社法人の管理メカニズムを完備し、独占産業の改革の推進および完備を加速する。(5)非公有制経済の発展、積極的な導入に力を入れ、法律や法規が禁じていないインフラ設備、公用事業その他の業種や分野への非公有資本の参入を許可する。(6)非公有制企業は、投融資、税収、土地利用、対外貿易などの分野で、その他の企業と同等の待遇を受ける(7)非公有制企業に対するサービスおよび監督管理を改善する必要がある。

全体会議では、財産権が所有制の中心および柱であるとの認識で一致した。帰属や権利・責任が明確で、厳格に保護し、スムーズな流動性を持つ現代的財産権制度の構築は、基本的経済制度の完備に内在する要求であり、現代企業制度を作り上げるための重要な基礎である。各種の財産権を法に基づいて保護し、財産権の取引規則および管理監督制度を完備し、秩序ある財産権の流動化を推進する必要がある。

全体会議では、政治体制改革の積極的かつ妥当な実施、社会主義民主の拡大、社会主義法制の完備の必要性を強調した。実践が証明するように、現行憲法はわが国の国情に合致したよい憲法で、国家経済、政治、文化、社会生活の面で極めて重要な役割を発揮し、わが国の改革・開放、社会主義現代化建設の順調な進行を保障してきたものであり、安定を保持すべきである。同時に、経済社会発展の客観的要求と法の手続きに従って、中国共産党第16回大会で確定した重大理論の観点や重大方針の政策を憲法に盛り込むことは、国の基本法としての憲法の役割をさらに発揮するのに役立つ。

全体会議では次の点が指摘された。憲法改正では四つの基本原則(社会主義の道、プロレタリア独裁、共産党の指導、マルクス・レーニン主義と毛沢東思想の堅持)を堅持し、わが国の国情に立脚し、民主を存分に発揚し、各方面の意見を広く聴取し、厳格に法に沿った手順を踏まなければならない。その上で、党の指導の強化と改善に役立ち、社会主義制度優位性の発揮に役立ち、人民大衆の意欲の結集に役立ち、国家統一、民族団結、社会安定の維持に役立ち、経済発展と社会の全面的な進歩の促進に役立つようにしなければならない。