胡錦涛国家主席、小泉首相と会見

  

胡錦涛国家主席は10月20日午前バンコク市内のホテルで小泉首相と会見し、双方は中日関係などの問題について意見を交換した。

胡錦涛氏は次のように述べた。現在の世界では、平和、発展は依然として時代のテーマであるが、平和と発展に影響を及ぼす不確実な要素が増え、伝統的な安全の要素と非伝統的な安全を脅す要素が混合して、天下は泰平ではない。中日はアジアと世界の2つの重要な国とし、世界平和を擁護し、共同の発展を促進する面で重大な責任を負っている。われわれは両国関係発展の正しい方向をしっかりと把握し、21世紀の中日関係の発展をよりよく推進し、地区と世界の平和と安定に貢献し、両国の国民に幸福をもたらすべきである。

中国の新しい中央指導グループは日本との善隣友好関係の発展を非常に重視し、日本側と一緒に努力して、両国の各分野、全方位の友好協力関係の発展を積極的に促進することを望んでいる。中国側は最近の両国の交流と協力のとげた新しい進展を積極的に評価する。

新世紀の中日関係の発展を推進するには、中日友好の歴史、経験と教訓を銘記する必要がある。両国の3つの重要な文書の確定した原則を厳守し、戦略的な高度から中日関係の重要性を評価し、双方の共通の利益を絶えず拡大すべきである。両国の指導者はあくまで歴史を鏡とし、未来に目を向け、将来に着目し、大局を考慮して、中日善隣友好関係の長期にわたる、安定した、健全な発展を共に推進すべきである。特に歴史問題を慎重に処理し、絶対に戦争被害国の国民の感情を傷つけるようなことを二度としてはならない。

日本が中国に遺棄した化学兵器問題は中日間の歴史遺留問題であり、早急に解決しなければならない現実的問題でもある。戦争が終わってから60年近くになるが、当時中国侵略日本軍の遺棄した化学兵器は今なおこれら地域の民衆の健康と生命の安全に危害を及ぼしている。日本政府はできるだけ早く措置を取って、この問題を解決し、中日関係の健全な発展に役立てるべきである。中日双方はチチハルで発生した日本の遺棄した毒ガスが人を傷つけた事件の善後処理問題について一致に達した。日本側はその実行に力を入れ、できるだけ早く被害者に慰めるべきである。日本側がこれをきっかけとして、日本が中国に遺棄した化学兵器の廃棄プロセスを速めることを望んでいる。