中国が船舶の出入国検査を簡略化

国家質量監督検査検疫総局(AQSIQ)が最近公布した「出入国船舶検疫検査規定」では、出入国の港でこれまで2、3日を要した船舶検査が24時間以内に短縮されることが規定されている。また、この検査規定は中国では出入国船舶検査に関する初めての基準となる。

同規定では、衛生検疫、動植物検疫検査などを同一部門で行い、腐敗しやすい食品、冷凍品などを扱う船舶は貨物搭載前検査が義務づけられ、検査にパスしない貨物は搭載を認めない。また、伝染病発生地域、動植物疫病発生地域から入港する船舶が、検疫バースで検疫検査を受けることも規定されている。

AQSIQによれば、中国の港湾経済は急速な発展をとげており、出入国船舶数も増加の一途にあるという。一方で、不明確な規定や検疫申請手続きの煩雑さなどが同経済発展の弊害ともなっている。こうした現状から、国際基準に合致する検疫基準の制定、通関効率の向上が急務となってきた。同規定の制定で、今後の通関効率の大幅向上が期待されている。