周小川行長、中国は金融開放に力をそぞくと語る

中国人民銀行の周小川行長は11月6日、広東省珠海市で開かれた「世界経済発展宣言大会」開幕式の席上で、銀行、保険、資本など金融市場が競争力を欠いていると指摘し、人民銀行は中国の金融業発展を支援する金融政策を推進することを明らかにした。

同大会で正式に発表される「世界経済発展宣言」は、ノーベル賞受賞の経済学者6人と中国の著名経済学者6人が共同で起草したもので、経済面における中国初の世界宣言となる。その中に相互依存、科学技術進歩、資源の有効利用、発展の維持など9項目が記載され、WTO加盟により、中国が世界経済に積極的に参与することが表明されている。

周行長は、「宣言」の内容の1つである「相互依存」の中で強調されている「閉鎖的な国や経済体制はグローバル経済の潮流に反し、経済発展をも阻害することになる」の表現に同意し、また、競争は大きなプレッシャーとなる一方で繁栄をもたらし、開放は技術進歩と国際交流をもたらすため、競争と開放を社会と経済に融合させることが重要であるという見解を述べた。

周行長は、中国政府が推進しているWTOへの承諾及びWTOのタイムテーブルに基づく開放政策は、必ず中国のサービス業、金融業ひいては世界経済に大きなメリットをもたらすと強調した。