北京、3環路以内の平屋根を傾斜屋根に改造

北京市では伝統的な街並みの保護などを目的とする「旧市街区建設全体計画」に基づいて、近代以降に建てられた平屋根の建物を、伝統様式の傾斜屋根に改造する計画が進められている。同市の関係部門によると、調査結果とモデル地区の状況はすでに市政府に報告されており、年明けにも市政府の予算配分が決定する。

今回の計画では、主な対象範囲がこれまでの2環路内(旧市街区)から3環路内(旧市街区周辺地区を含む)に変更されるなど、大幅に拡大される。具体的には(1)3環路の内側(2)オリンピック村周辺(3)重点地区周辺の主要道路25本の両側――が含まれる。今回の計画では、北京の伝統的な街並みを取り戻すため、対象範囲を「故宮保護計画」の対象区域である2環路から3環路にまで拡大した。

市政府は、改造工事を2006年6月末に終了するよう要求している。「全体計画」では、既存の傾斜屋根の修復作業、平屋根から傾斜屋根への改造作業について、屋根の色を北京の伝統に合わせた濃い灰色に規定し、琉璃瓦のような派手な瓦の使用を禁止している。