「双星計画」初の衛星、年内にも打ち上げ

中国国家航天局(CNSA)は11月20日、中国と欧州が共同で実施する宇宙プロジェクト「双星計画」で打ち上げられる1個目の観測衛星、使用予定の「長征2号丙改良型」ロケットの審査会を北京で開催した。審査会では、衛星とロケットの審査項目の諸指標がすべて設計目標を満たしており、正式に出荷できると宣言された。「双星計画」初の科学探査衛星として、年内にも打ち上げられる予定である。

「双星計画」は、異なる軌道を回る2基の探査衛星で地球環境の観測・研究などを行うプロジェクトで、欧州宇宙機関(ESA)の磁気圏探査プロジェクトで打ち上げられた4個の衛星と連携して、複数区域の同時観測を実現し、人類史上初めて宇宙の6カ所から立体的に地球を観測する。

同計画の内容は中国にとって、技術から応用までのハイレベルかつ実質性の高いもので、先進国と対等に協力する初の宇宙プロジェクトである。中国の地球観測技術の水準がワンランク向上したことを示すものといえる。