最近、記者は北京市海淀区人民法院少年法廷の女性裁判官として知られる尚秀雲政協委員にインタービューし、未成年者の保護強化について語ってもらった。

尚秀雲委員は次のように語った。

中国の法律は、法に背いて罪を犯した未成年者に対し、教育を主とし、懲罰を従とする感化政策を実施すると規定している。未成年者の適応性が強いため、未成年者と成年者の犯罪は本質的な違いがある。罪を犯した未成年者を救うことはほかでもなく、その家庭を救い、社会を危うくする常習犯と累犯者を根絶する可能性がある。この意義から言って、少年法廷の裁判官は重要な職責を担っており、それは社会の長期安定及び民族の前途と未来にかかわるものである。

現在、中国に少年法廷が2500カ所あり、少年法廷で仕事をする裁判官と司法関係者が7500人いる。中国は世界児童権利条約の加盟国であり、児童の権利を保護することを承諾している。中国は1990年に「未成年者保護法」を制定し、1999年6月28日に「未成年者犯罪予防法」を採択した。これらの法律には未成年者の犯罪について特殊な規定が設けてある。

しかし、未成年者犯罪の立法活動の面では、中国と多くの国との間にまだかなり大きなギャップがある。中国は少年司法制度をいちだんと整備し、未成年者の心身の特徴および自国の国情に合った少年刑事裁判法律をできるだけ早く制定する必要がある。わたしは今回の政協会議に、未成年者の保護強化についての提案を提出し、政府が未成年者保護への資金投入を増大し、未成年者の成長のためによりよい社会環境を作り出すよう呼びかけている。

『北京週報』日本語版　2003年3月10日