第10期全国政治協商会議第1回会議に出席しているチベット教育界のチョマ委員とトデンクチュ委員は、『北京週報』のインタビューで、「チベットの教育は過去10数年の間に大きな発展をとげた。われわれはチベットの今の教育状況に非常に満足しており、教育で収めた成果に誇りを感じている」と強調した。

チョマ委員は区都·ラサ市の実験小学校の副校長。今年43歳になる。チョマ委員によると、チベットのすべての小学生は現在、全国統一の教科書を使用しており、小学生は1年のときから標準語の勉強を始めるが、同時にチベット語も学んでいる。英語は内陸部では3年または4年から始めているが、チベットでは1年から学んでいるという。

さらにチョマ委員は「少数民族の委員として、北京で国政に参与し、他人に学ぶ素晴らしい機会をもつことができたのは、実に貴重だ。今後、基本階層のなかに深く入って実情を理解し、特に農業·牧畜地区での教育の発展状況を理解して、委員としての職責をまっとうしていきたい」と強調した。

トデンクチュ委員は38歳。チベット大学経済管理学部の副主任だ。1988年に西南師範大学を卒業した後、内陸部の都市で働くチャンスを放棄して古里のチベットに戻った。

トデンクチュ委員によると、高等教育の発展はチベットの民主改革から始まった。1970年代にチベット師範大学が創設され、1985年にはベット大学が開校。現在、大学は4校を数え、在校生ではチベット族が60％を占め、その他は内陸部からの学生やチベットに住む漢族の学生、外国人留学生などだ。チベット大学経済管理学部には9つの専門コースに16クラスが設置され、学生数は約500人。チベット大学は間もなくチベット農牧学院と統合され、学生数は5000人に達する。

トデンクチュ委員は今期の政治協商会議に出席するに当たり、3件の提案を用意した。

（１）中央政府がチベットの基礎教育の面で教師の育成と支援に力に入れるよう呼びかける。

（2）チベット学の研究に力を入れ、チベットに研究のための博士ステーションを設置するよう呼びかける。

（3）国の1級重点保護動物指定であるチベットカモシカを、2008年北京オリンピック大会のマスコットにするよう提案する。

チベットの将来の発展に強い自信を抱いているチョマ委員とトデンクチュ委員は·チベットは日々変貌しており、より多くの人にチベットを訪れてほしい·と期待を示した。