2005 No.41
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中国の特色ある物産品

景泰藍

景泰藍(七宝焼)は北京の有名な伝統手工芸品。明の景泰年間に名を広めて製作技術も成熟し、藍色の釉が主体であることから景泰藍と呼ばれるようになった。景泰藍は歴史や文化、芸術、伝統技術を一体化したもので、素朴で優雅、精美で華麗であり、独特な民族の芸術的風格と深い文化性を備えている。

楊柳青の年画

有名な民間の木版年画で、明の崇禎年間(1628〜1644年)に天津の楊柳青鎮で作られたことからその名がある。木版の重ね刷りと人工彩色を融合させた方法を採用。木刻の力強さが感じられ、民族絵画の独特な風格も備えている。楊柳青の年画は芸術品としてだけでなく、そこから中国の民間の風俗や、歴史故事を学ぶことができる。

巴林石

巴林石は内蒙古自治区で産出され、鶏血石や福黄石、凍石、彩石などに分類される。なかでも鶏血石と福黄石が最も高価。巴林の鶏血石は中国特有の貴重な宝石で、赤く鮮やかで、透明度が高い。巴林の福黄石は、寿山田の黄石と「姉妹石」と呼ばれ、石質は柔らかく、透明で硬く、純黄色できずはなく、金石界では「1寸の福黄に3寸の金」と言われている。

朝鮮人参・鹿茸

朝鮮人参は東北「三宝(3つの宝)」の第1の宝と言われている。多年生の草本植物で、「百草の王」とも呼ばれ、滋養強壮、血液の循環を滑らかにし、胃と脾臓を強くする貴重な漢方薬材。

鹿茸は薬用価値が高い。精を生み、髄を補い、血液を養い、筋骨を強くし、虚弱体質や聴覚障害、目の眩みなどに効果がある。

蘇繍

蘇繍(蘇州刺しゅう)は湖南の湘繍、四川の蜀繍、広東の粤繍とともに「中国四大刺しゅう」の1つに数えられている。すでに2600年余りの歴史を持つ。技法は9類、48種もあり、色は調和が取れて、格調が高い。針の運びに乱れはなく、密度は一致しており、少しの差も見られない。

シルク

シルクは中国の古い文化の象徴であり、杭州は「シルクの里」と呼ばれている。良渚から出土した4700年前の絹織物は、杭州シルクの古い歴史を物語っている。杭州シルクは綢、緞、綿、紡、ちり緬、あや絹、薄絹など14類に大別でき、200種、2000余りの模様がある。模様は斬新で、華麗であり、花卉は立体感があり、人物は非常に生き生きとしている。

西湖竜井茶

浙江省杭州の西湖竜井茶は、その深緑色、濃厚な香り、甘くまろやかな味、美しい形で有名。茶葉は扁平で真っ直ぐに伸び、滑らかで均一性がある。湯に入れると、花びらのように葉柱が立ち、実に生き生きとしている。お茶の色は明るく、非常に美味。「黄金芽」とも呼ばれ、国指定の高級茶である。

景徳鎮陶磁器

江西省の景徳鎮は内外に知られる「磁器の里」。景徳鎮の磁器は、素地がなめらかで光沢があり、色釉が鮮やかで、種類が多い。造形は優美さ、装飾の斬新性、技法の秀逸さで今でも有名である。

阿膠

阿膠は山東省の特産物で、なかでも東阿鎮が最も有名。病気を治し、体を強くする効果があり、朝鮮人参、鹿茸とともに「漢方薬の三宝」と呼ばれている。

唐三彩

唐三彩は河南省の洛陽が故郷。白い素地に黄、緑、白、あるいは黄、緑、藍の三色釉を加えた陶器である。唐三彩の起源は約1400年前の南北朝時代に遡る。唐代(618〜907年)は最盛期を迎えたことから、後に「唐三彩」と呼ばれるようになった。

官磁

河南開封の官窯で焼成され、北宋晩期の徽宗年間(1101〜1125年)に宮廷の磁器として使用された。造形は質朴で重厚、釉色は玉のように美しく、波のように文様が切り刻まれて、静謐で幽玄、脱俗的な趣がある。心や目を楽しませ、手放すに忍びないほど。1981年、開封の北宋官磁研究所は国の北宋官磁研究プロジェクトを再開し、3年を費やして官磁の模造に成功した。

湘繍

湘繍は湖南省の手作り刺しゅう。硬緞や混ぜ織り繻子、透明なガラス糸、ナイロンなどを材料にして織った精細な工芸品である。構図は非常に綿密で、形象は生き生きとして迫真力がある。色彩は鮮明で、質感は強烈で、入神の域に達しており、生動感に溢れている。遠から見ると、雄渾な気勢に圧倒され、近くで見ると、絶妙の域に入ったかのような芸術的効果がある。

粤繍

広東省の刺しゅうは「粤繍」と呼ばれ、同省の手作り刺しゅうの1つ。絹ビロード刺しゅうや金銀線刺しゅう、シルクビロード混合刺しゅうなどがあり、日用品もあれば、観賞品もある。技法は約30種。精緻で均一性、文様のきめ細かさが重視されており、芸術的表現力は極めて高い。

蜀錦蜀繍

四川省成都の蜀錦は歴史が長く、紀元前4世紀に重要な産業となった。蜀錦はピュアな絹織物で、素地は柔らかく、色彩は非常に鮮やか。蜀繍は成都を中心とする刺しゅうの総称。繻子と彩糸を主要な材料にし、独特な技法を運用して布団や枕カバー、衣服、靴や絵屏風などに刺しゅうが施されている。

茅台酒

貴州省の仁懐県茅台鎮で製造され、すでに約270年の歴史を持つ。「国酒」の名が冠されている。透明な色やふくよかな香り、純正な味わい、口当たりの良さなどが特徴。

プーアル茶、沱茶

雲南茶は色、香り、味、形の良さで内外に名を馳せている。独特な地理的環境に恵まれていることから、品質に優れ、「高山の雲霧が好茶を出す」との諺があるように、蛋白質やアミノ酸、ビタミン、カフェイン、芳香油などの成分が大量に含まれている。

タンカ

タンカはチベットの風情を色濃く漂わせる軸巻き絵のこと。描かれているのは大半が仏像。花鳥や山水、医学、天文学などを内容とする掛け図式タンカもある。材料は布、絹織物、刺しゅう、アップリケなど様々。

藍田玉

陝西省の藍田玉は長い歴史があり、歴代の文人墨客に称賛されてきた。藍田玉を磨いた工芸品の数々は、非常に精巧で、光沢があって透明。特に玉碗や玉細工、玉酒具などは宋代の絶妙な技の域に達しており、「東洋芸術の逸品」と呼ばれるゆえん。

ホータン玉

新疆ウイグル自治区は昔から玉の産地として内外に名を馳せてきた。なかでもホータン産の玉が最も有名。素地は温潤できめ細かく、脂肪のような光沢がある。叩くと金岩のような余韻が響き、残音は遠くに沈み、徐々に尽きていく感じを覚える。

中国には有名で優れた特産品が数多い。前述した以外にも、内画や湖筆、徽墨、端渓硯、画仙紙、大理石画、ろうけつ染め、切り紙細工、凧、紫砂壷、漆彫刻、中国画、書、金石篆刻などがある。