2005 No.49
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中国発展改革委、中国は世界エネルギー市場の脅威ではないと表明

中国国家発展改革委員会エネルギー局の呉貴輝副局長はこのほど、北京で開かれた「2005年中国天然ガス国際サミット」の席上で発言し、「中国のエネルギー需要の拡大は世界のエネルギー市場に対する脅威にはなっていない。現在、中国のエネルギー不足の状況は緩和され始め、エネルギー需要の急増の局面が転換されてきた」と強調し、次のように指摘した。

●今年1〜9月の中国の石炭生産量は前年同期比8.25%増の14億3000万トンで、伸び率は前年同期より11.5ポイント低下した。発電量は13.4%増の1兆7849億キロワット時で、伸び率は1.8ポイント低下した。原油生産量は4.2%増の1億3600万トンで、伸び率は記録を更新した。

●1〜9月の原油輸入は前年同期比4%増の9396万トンで、伸び率は30.4ポイント低下した。石油製品の輸入は16.4%減の2324万トンで、伸び率は45ポイント低下した。

●中国のエネルギー需要の伸びが世界に大きな影響を与えていることはなく、世界のエネルギーにとって脅威にはなっていない。

●エネルギー消費構成で中国と世界は非常に大きく異なっている。昨年、世界のエネルギー消費構成の中で、原油、天然ガス、石炭の3大エネルギーがそれぞれ全体の30%前後を占めており、原油が36.8%、天然ガスが23.7%、石炭が27.2%、水力発電が6.2%、原発が6.1%となっている。

●中国のエネルギー消費構成をみると、石炭が中心で、全体の67.7%を占め、石油が22.7%、水力発電、原発、風力発電、太陽光発電が7%で、天然ガスはわずか2.6%である。

●今年発表された第11次5カ年計画(2006〜2010年)策定に関する提案は、節約優先、国内立脚、石炭中心、多様化のエネルギー政策を打ち出した。

●中国のエネルギー供給には国内に立脚する資源基盤がある。中国はエネルギー消費大国であり、生産大国でもある。国内のエネルギー供給の潜在力は非常に大きく、石炭資源が豊富で、水力発電資源の3分の2が未開発であり、原発、風力発電、バイオマス発電はまだ始まったばかりで、拡大の余地は大きい。この15年間、中国のエネルギー総自給率は常に90%以上を維持している。

●近年の中国のエネルギー供給不足を招いた主要な原因は経済成長方式が粗放であることだ。中国の国内総生産(GDP)に対するエネルギー消費比は世界水準の3.4倍で、主要製品のエネルギー消費は世界の先進水準を大きく上回り、エネルギー効率は世界の先進水準より10ポイント低い

● 中国政府はエネルギー使用効率を高めるため、エネルギー多消費産業の規制、資源とエネルギーの節約、経済成長方式の転換などを進める措置をとっている。

●中国は省エネで大きな成果をあげている。昨年のGDP1万元当たりのエネルギー消費は1990年より45%低下した。2020年までに年間のエネルギー節約率を3%にし、標準炭換算14億トンのエネルギーを制約することを計画している。