チベット、自然保護区の面積、中国最大

チベット自治区環境保護局の最新統計によると、現在、チベットには国家クラス保護区９カ所を含む38カ所の自然保護区があり、保護区面積は全国の半分を占める40万8300平方キロに及び、中国国内で最も広いもの。

同自治区の面積は120万平方キロ強で、高度は平均海抜4000メートル以上。南アジア、東南アジア地域の「河川の源」、「生態の源」であり、中国および東半球の気候の「スターター」と「調節区」でもある。

21世紀に入り、同自治区は「三区」（重要生態効能区、重点資源開発区、生態良好区）生態保護戦略を推進し、「自然保護区」、「生態機能保護区」、「生態モデル地区」、「環境の美しい町」の４大事業を十分に活用して、全面的な環境保護活動を展開している。

過去５年間で、同自治区は環境保護に約２億元を投じ、エベレスト、ラル湿地などの自然保護区を建設した。長江上流３県の天然林保護工事を実施し、20万ヘクタールの「退耕還林（耕地を森林に戻す）」プロジェクトを完成させた。また、完成した水土流失防止工事面積は約１万ヘクタールに及ぶ。

同自治区は資源開発区に対する強制保護を強化しており、資源浪費型で環境を著しく破壊し、住民の強い反対を受けている34の鉱山を閉鎖した。さらに自治区政府は、2006年1月1日より、同自治区内での砂金鉱の採掘を全面的に禁止することを決めた。

同自治区環境保護局局長の張永沢博士によると、すでに建設されたこれらの自然保護区は、同自治区の代表的な生態系と自然環境、全滅危惧種の繁殖地、生息地、渡り鳥が飛来する湖や湿地、および重要な科学研究価値と観光価値をもつ自然風景や地質遺跡、生物古跡を保護している。保護区では、経済開発などの人為活動も厳しく制限されている。

現在、同自治区には125種の国家重点保護野生動物、39種の国家重点保護野生植物があり、自然保護区内で大切に保護されている。