2006 No.07
(0206 -0212)
 

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>> 経済

人民元、香港への流通量が回収量を上回り、
広域通貨としての役割が増大

2005年、深セン税関を経由して香港に流出した人民元の現金流通量は04年比365.3%増の26億5700万元に達した。人民元の回収量が香港への流通量より多かった04年とは一転し、人民元の広域通貨としての価値が上昇している。

人民元の対外調達業務を監督・管理している深セン税関は先ごろ、次のような統計データを公表した。05年、深セン税関を経由し、香港・大陸間を流通した人民元は、04年比5.3%増の36億4600万元に上った。内訳は、大陸部への流入額が同65.8%減の9億8900万元、香港への流出額は回収量の約2.7倍となった。ちなみに04年、香港への流出額は5億7100万元、大陸部への流入額は28億9200万元で、人民元の回収量は香港への流出量の約5倍だった。

05年、大陸部に流入した人民元は主に、香港やマカオへの個人旅行客が香港に持ち込み利用した人民元だ。一方、香港へ流出した人民元は主に、中銀香港の銀行備蓄金や資金補助として、または一部香港企業の準備金などとなっている。

香港へ流出する人民元の急増は、香港と大陸部の経済協力がより強固となっている表れだと銀行業界関係者は語る。人民元調達業務の発展は、香港での人民元流通・利用を促進し、さらには国際金融の中心としての香港の地位を高めることにもつながる。また、香港金融市場を足がかりに、人民元は流通範囲をさらに拡大し、人民元が次第に広域通貨として、清算や貯蓄に用いられる基盤を築いている。