2006 No.08
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中国出版産業、発展の二大試練に直面

体制改革による産業全体の健全発展を推進している中国出版産業は現在、2つの大きな生存の危機に直面している。1つは品目の増加や在庫の膨張、もう1つは徐々に間近に迫る教材出版改革だ。中国出版化学研究所が完成した『2004〜05年中国出版業発展報告』は、中国出版業界が直面する歴史的試練を次のように指摘している。

出版業は改革開放以来、急激に発展した業界の1つで、飛躍成長の勢いが長年続いている。最新の産業報告データによると、04年、全国の図書品目は9.4%増加、総印刷数は3.8%減少し、定価総額は5.5%増加した。発行業の純販売量は1.32%減少、販売額は逆に5.28%増加した。在庫量は8.04%増加、在庫の金額は11.9%増加した。

つまり出版業界では、出版品目は大幅に増加したが、印刷数・販売量は減少し続け、返品や在庫の金額が膨らみ続けるという、いわば「スタグフレーション」の状態になっている。

同報告によると、このような現象と形勢は、中国の図書生産力が向上した反面、消費力が低下したのにも関わらず、出版業は依然値上げで成長を維持していることを表している。かなり多くの出版社の在庫量が年産高を超えており、出版社は品目を増加して広く薄利で経営して新しい返品を生み出さざるを得ず、このような悪循環では、新書の氾濫が害となり、市場のバブル現象を作り出している。

報告はまた、出版バブル以外に、教材出版改革も出版業発展に歴史的試練を与えると指摘している。中国では、出版業の利益は教材や参考書に深刻に依存しているが、現在まさに試行を拡大している教材出版の入札業務が06年に11の省・市で実施される予定で、08年には全国で全面実施となる。また07年には、中小学校教科書の国の無料配布制度と循環利用制度を全面実施する。そのほか、教材出版に対しても新しい管理制度を実施する。これら措置は、教材利益に依存する出版業にとって、間違いなく厳しい試練となると考えられる。